三日くらい前から、佐藤泰志を読み返している。 周期的に読み返している作家、とつぜん思い出して読みたくなる作家というのがいる。べつにそうと決めているわけではないのだけれど、気がつくと何人かの作家がぼくの傍らにはいつもいる。ぼくは熱心ないわゆる読書家ではないので、好きなジャンルの好きな作家ばかりを偏愛的に読むことが多い。そういう作家の中の一人に佐藤泰志はいる。1949年に北海道函館市出身。國學院大学文学部哲学科への入学を機に上京。卒業後、いくつもの職に就きながら同人誌と文芸誌を行き来しつつ執筆を続け、芥川賞候補に五度、三島賞候補に一度挙がるが受賞ならず。1990年に自ら命を絶つ。享年41歳。この人の本はどれも古書価が高くてなかなか読むことができなかったのだけれど、今ではクレインから2007年10月9日(著者の奥さんの誕生日)に出された「佐藤泰志作品集」で手軽に読むことができる。さらには2010
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