小さな小さな分子マシン。 今年のノーベル化学賞は、分子マシンの研究開発を行なう科学者3人が受賞しました。分子マシンは人間の髪の毛の幅わずか千分の一という大きさ。今後、工業から医療と、多くの分野での革新的な活躍が期待されています。 ノーベル化学賞を受賞したのは、フランスのストラスブール大学のジャン=ピエール・ソバージュ氏、アメリカはイリノイ州にあるノースウェスタン大学のジェームス・フレーザー・ストッダート氏、そしてオランダのフローニンゲン大学のバーナード・フェリンガ氏の3人。 科学の世界において、分子ナノテクノロジーは比較的若い研究分野です。しかし、今回、この分野の先駆者である3人のノーベル賞受賞が決まったことで、スウェーデン王立科学アカデミーが、いかにそのポテンシャルに期待をよせているかがうかがえます。 1965年にノーベル物理学賞を受賞したアメリカの物理学者リチャード・P・ファインマン氏
パナソニックの開発した「魔法の砂」が注目を集めている。砂粒表面に特殊な膜を形成し、水の浸透を防ぐ「撥水砂(はっすいさ)」だ。乾燥した土地の土壌回復や農地化で威力を発揮し、深刻化する環境問題や食糧問題の解決に道を開くと期待されている。 ■収穫量増加を期待 普通の砂と撥水砂。両者の違いは、単に見比べただけでは全く分からない。 だが、上から水をかけてみると違いがはっきりする。普通の砂では水がどんどん下へ染み込んでいくのに対し、撥水砂は時間がたっても水の固まりが乗ったままだ。 ともに砂粒の大きさは直径約200マイクロメートルと変わらないが、実は撥水砂にだけ、砂粒ひとつひとつの表面に特殊な膜が形成されている。同様に見えるのは、膜の厚さが数ナノ(1ナノは10億分の1)メートル、つまり1ミリの100万分の1しかなく、人間の目はおろか、顕微鏡でも確認できないほど薄いためだ。 砂に水をかけると、通
前の記事 ダーウィンが婚前に書いた「結婚の損得勘定」メモ、ネットで公開 ケーブルを故意に切断、シリコンバレーで通信不通 次の記事 魚の迅速な体色変化を、「分子モーター」操作で再現(動画) 2009年4月10日 Alexis Madrigal ナノアセンブリの新技術によって、カメレオンのようなカモフラージュ効果が可能になるかもしれない。 サンディア国立研究所の研究チームは、「ナノモーター」として特別に設計されたタンパク質を用いて、量子ドットをリング状に集めて蛍光色に輝かせるシステムを完成させた。 上の動画で、このリングの形成過程を確認できる。リングの直径は5ミクロン程度、これは人間の髪の毛の10分の1以下の細さだ。 これらの量子ドットを物体の表面に配置すれば、リングの形成によって、物体の色が変わったように見える。プロセスを反転させれば、元の色に戻る。これによって、ある種の動物が周囲の環境に紛
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