これまでの「遺伝子組み換え」技術よりもはるかに正確に遺伝子を操作できる「ゲノム編集」と呼ばれる技術を、ヒトの遺伝子にどこまで応用すべきかについて議論する国際会議がアメリカで始まりました。 「ゲノム編集」は、これまでの「遺伝子組み換え」技術よりもはるかに正確に遺伝子を操作することができるのが大きな特徴で、3年前にカギとなる方法が開発されると、世界中で一気に研究が進みました。そうしたなか、ことし4月、中国の大学の研究チームがヒトの受精卵で遺伝子の改変を行ったと報告したことをきっかけに、ヒトの生殖細胞にゲノム編集の技術を応用することに対して倫理的な問題や懸念が指摘されています。 初日の話し合いでは、「ヒトの遺伝子は複雑でまだ十分に理解ができておらず、次の世代に引き継がれるような編集には慎重であるべきだ」といった懸念が示された一方、「あまりに研究を制限すれば、この技術がもたらす大きな可能性を逃すこ