【モスクワ時事】ロシア下院で審議中の改正情報法案がインターネットの検閲につながりかねないとして、オンライン百科事典「ウィキペディア」のロシア語版は10日、抗議のため24時間にわたって閲覧サービスを停止した。声明を表示したページのロシア語で書かれた「ウィキペディア」の題字は大きく「黒塗り」された。 法改正は児童ポルノや薬物取引、自殺ほう助などを扱う有害サイト対策が目的とされる。ただ、当局がネット上の住所に当たる「IPアドレス」のリストを作成することなどが盛り込まれており、ウィキペディアは「中国のグレート・ファイアウオール(検閲システム)と同じだ」と強く反発。「ロシア語インターネット全体に対する超法規的な検閲につながりかねない」と訴えている。