【日高彰の業界を斬る・11】 パッケージメディアからネット配信への移行が進む中、カセットテープによる新譜の販売が増えているという。にわかには信じがたい話だが、米調査会社ニールセンによると、米国では2017年、カセットテープで販売された音楽ソフトの販売が前年比35%増となり、2012年以来最高の売り上げを記録したという。 日本市場ではカセットテープ音源を発売するミュージシャンが増えている。インディーズが中心だが、昨年は山下達郎やYUKIといった有名アーティストが限定グッズとしてカセットテープ版をリリースした。 記録メディアとしてのカセットテープも生き残っている。さすがにコンビニエンスストアで見かけることは少なくなったが、家電量販店、ディスカウントショップ、ホームセンターなどであれば難なく手に入れることができる。ハードウェアに関しても、現在においてもラジカセの新製品が継続して登場している。昔の