形あるものは色あせてゆくものの... 古代の彫刻って、どれも本当はもっとカラフルだったはずですよね。でも、時とともに彫刻家が見事に完成させた作品は輝きを失い、現代のボクらの目に映るのは、どうしてもオリジナルのカラーというよりは白黒に近い感じに。せっかくの優れた芸術作品を、当時と同じ色合いで鑑賞するだなんて、やっぱりかなわぬ夢なのでしょうか? いえいえ、そんな現代人の夢に、数々の光の照射で挑むプロジェクトが実は世界各地で進行中なんですってね。いろいろな光を彫刻に当てていくと、作られた当時のカラーをよみがえらせることが実現するんだとか。 雨風にさらされたまま数千年という長い年時を経てきた彫刻でも、いわゆる「Raking Light」という技術手法で多角的に光を当てつつ、紫外線、赤外線、X線の分光器で光の波長を調査していくことにより、元々の素材の色合いを分析可能になって、かなりオリジナル作品に近