「日本一暑いまち」として知られる岐阜県多治見市の猛暑対策で、例年の風物詩だった散水車での「打ち水作戦」が今夏から中止になったことがわかった。 「水が一瞬で蒸発し、余計に暑く感じる」などと市民から苦情が寄せられたためで、市は「一定の効果があるとは思うが、さらに別の対策を検討したい」としている。 打ち水作戦は、国内観測史上最高の40・9度を記録した2007年8月から始まり、初年度は7日間、08年度は14日間、昨年度は2日間実施した。天気図などで2日以上、猛暑日が続くと市が判断した場合、委託を受けた業者の4トン車2台が市内の大通りなどを走り、計16トンの水をまいていた。 しかし、市民の一部からは、散水を疑問視する声が寄せられたという。JR多治見駅近くのコンビニエンスストアに勤める女性は「直後は一気に2、3度下がったような気がするが、10分もすると湯気が立ちこめ、さらに暑くなる気がする」と話した。