以前コネタに書いた「山道を行く『登山国道』を歩いてみた」の国道289号線。細い登山道の脇に国道標識が立っている、とても変な道だったのだが、昨年秋の甲子(かし)トンネル開通で消滅してしまった。とても残念なのだが、実は国道289号線にはもっと大変な登山国道区間がある。それは、司馬遼太郎の小説『峠』にも登場する、古い街道のひとつ「八十里越」だ。本当の長さは八里(約30km)なのに、とても険しく八十里(約300km)にも感じることからこの名が付いたとか。早速、歩いてみることに。 出発は新潟県三条市。歩き始めの吉ヶ平の辺りは、まだ国道じゃない普通の登山道。およそ5時間歩いた所でやっと国道289号線に合流! と言っても古い工事の看板が置いてあるだけで、知らなかったら気が付かないかも。 道の脇の所々に「○○茶屋跡」という石碑が建っていて、昔は往来が盛んだったことがしのばれる。しかし、最初は広かった道もだ