皇族の一部移転などを目指す「双京(そうきょう)構想」の実現に向け、京都の産官学などのトップでつくる「京都の未来を考える懇話会」(未来懇)は、昨年に続き、今年5月にも再び政府に要望する方針を決めた。有識者を招いた1月の会議では「皇族といわず、天皇陛下にお越しいただける方向で考えたい」という意見も出た30年後の京都を見据えた将来構想だ。日本維新の会が唱える大阪都構想のように「ギラギラ」と狙うのではなく、あくまで京都流に「はんなり」「まったり」と。千年の都が悠久の思いで追い続ける「ふたつの京」の夢とは。京都人の思いは「お戻りに」 「天皇陛下はいずれお帰りになるというのは、京都の人たちの間で広く共有された思い。国民から、京都にお帰りいただきたい、という声があがれば、きっとお考えいただける」 1月21日、京都市内のホテルで開かれた有識者を招いた懇談会で、皇室研究の第一人者、所功・京都産業大名誉教授は