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江戸に関するwata300のブックマーク (3)

  • 「居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化」飯野 亮一 著

    幕末に日を訪れた外国人が驚いたことの一つに、日人がひどく酒癖が悪いというものがある。例えばヘボン式ローマ字で知られるヘボン(日在住1859~92)は昼間っから酒を飲んで酔いつぶれ、あるいは大暴れしている人びとの多さに驚き、また酔って仕事もままならなくなる日人家事使用人たちに悩まされている。せめて仕事中ぐらいは酒を飲まない労働者を雇えないかと日人商人に尋ねるが、そんな日人を見つけるのは難しいと言われて途方に暮れていた。他の外国人もすっかり出来上がった武士の姿に恐怖を感じている。昼間っから刀持った酔っぱらいが歩いているんだからそりゃ怖い。ヘボンに遡ること三百年、ルイス・フロイスも戦国時代の日人の酒癖の悪さを書き留めていて、もちろん欧米でも酔っぱらいは多かったものの、西洋人からは日人の酔い方は度を越して酷いと見られていた。 武士も町人も昼間っから酒を飲んで仕事もそこそこに、そこら

    「居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化」飯野 亮一 著
  • 「江戸幕府崩壊 孝明天皇と『一会桑』」家近 良樹 著

    ペリー来航から大政奉還・王政復古・鳥羽伏見に至る江戸幕府解体の過程は長く西南雄藩を中心にしての見方が支配的だったが、1980~90年代以降、幕府朝廷・朝敵諸藩に関する研究が進み、勝者側である薩長中心の王政復古史観に批判が加えられ、より大局的に幕末を考える視点へと研究の主軸が移ってきた。 その中で非常に重視されるようになった幕末の勢力に一橋慶喜・会津松平容保・桑名松平定敬による「一会桑」がある。近年では大河ドラマでも当たり前のように使われているし、概ね一般的になってきているのではないだろうか。近年の主流となりつつある「一会桑」を提唱したのが書の著者家近良樹教授で、その「一会桑」とやはり再評価されてきた孝明天皇の朝廷の動きを中心に据えて幕末政治史を捉え直したのが書である。2002年に新書として発売されたものに改訂が加えられて2014年に講談社学術文庫から再発売された。 武力倒幕を目指す西南

    「江戸幕府崩壊 孝明天皇と『一会桑』」家近 良樹 著
  • レファレンスこの一冊/江戸の街なら『武江年表』

    言うまでもなく、年表は、辞書・事典と同じくレファレンス・ブックである。 通読するものではないが、必要になる度に必要な箇所を開いて調べるためのである。 だから、年表には索引が要る。 なぜなら知りたい出来事が何年に起きたのかすべて記憶している人はいない(いても、その人には年表は必要ない)からだ。 同じ理由で、ただ年表に登場する固有名詞を、五十音順なりアルファベット順なりに、並べただけの索引は、索引の名に値しない。知りたい出来事や人物の固有名詞を、すべて正確に覚えているとは限らないからだ。 つまり、索引は、知りたいことが頭に浮かんだ時に、思い浮かべるだろう普通の言葉の下に、個々の項目が集められている必要がある。 しかし世の中には時々、信じ難いことが起こる。 たとえば「編集工学」といったことを言う人が、索引のない年表をつくるなんていうのもそうだ。 年表をなめるな。索引を甘く見るな。できないんだっ

    レファレンスこの一冊/江戸の街なら『武江年表』
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