阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2015年4月25日 [reuters]オリンパスに米FDAが査察に入った このコラムが配信される頃には、ことの核心をえぐるメスが深々と突き刺さっているはずだ。日本ではFACTAを除いては不思議なくらいにほとんど報じられない、米国での超耐性菌の感染拡大問題である。 感染拡大のもとになったとされる十二指腸内視鏡の製造元であるオリンパスに今、まさに調査のメスが入っている模様で、責任の所在を探る新たな段階に入ったと言える。それも太平洋の彼方から調査の手が伸びてきたのだ。 「石川事業所の3号棟2階は、来週いっぱいFDAの査察団が専有するから気をつけるように」--。 先週末、社内の関係者に対して、こんな連絡が行きわたった。石川事業所とは東京・八王子市にあるオリンパスの開発拠点で、3号棟2階にあるのは内視鏡開発の中枢だ。 そしてFDAとは、米国で食品や医薬品