現代人の食生活では、メタボリックシンドロームなど肥満が問題視されることが多いが、実は日本人の平均的なエネルギー摂取量は以前に比べ減っている。特に若い女性で顕著な傾向で、専門家から「他の国では見られない現象だ」と懸念の声が上がるほどだ。「飽食の国」といわれる日本で、若い世代の女性の食にいま何が起こっているのか。その背景を考える。 【ぽっちゃり女子ブームも】可愛く前向きに 今の自分で輝きます ◇夕食は野菜スープ 「仕事が忙しいし、食べることにあまり興味が湧かないから、最低限の食事になってしまう。気が付けば夕方まで何も食べていなかったということもあります」。東京都中央区の佳織さん(30)=仮名=は話す。 朝、出社すると職場でココア味のプロテイン(たんぱく質を多く含む栄養補助食品)を水に溶かして飲む。それが朝食代わりだ。「朝、何も食べないよりはいいと思って」 ある日の3食はいずれも少量だ。