米発案の「他衛権」 安倍政権が行使容認を目指す「集団的自衛権」とは何でしょうか。 人は自分の身を守る権利があるのと同様、国家も自らを守る権利が考えられています。戦争は違法だが、自国が攻撃を受けた場合の武力行使は違法ではない=これが「自衛権」です。「個別的自衛権」とも呼ばれます。 一方、他国への攻撃を「自国への攻撃」とみなして反撃する権利とされる「集団的自衛権」は、この「自衛権」とは全く別物です。日本政府は1981年5月29日の政府答弁書で、「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利」と規定しています。いわば「他衛権」だといわれています。第2次世界大戦後、米国が発案し、ソ連も賛成する中で国連憲章に書き込まれました。 どう使われたのか 集団的自衛権は、一見すると「友好国同士が助け合って不当な攻撃から身を守る」ようにも見えま