東京五輪・パラリンピックの開会を直前に控えた20日、各スポンサー企業はCM放映の有無などをいまだ決めきれずにいる。五輪反対論が根強い中、CM放映見送りを決めたトヨタ自動車には賛同が広がったが、SNSなどを通じて批判の矛先が企業に向くおそれもある。消費者の声に敏感な企業は、開会直前まで対応に苦慮している。(嶋村光希子、坂田奈央)
東京五輪・パラリンピックの開会を直前に控えた20日、各スポンサー企業はCM放映の有無などをいまだ決めきれずにいる。五輪反対論が根強い中、CM放映見送りを決めたトヨタ自動車には賛同が広がったが、SNSなどを通じて批判の矛先が企業に向くおそれもある。消費者の声に敏感な企業は、開会直前まで対応に苦慮している。(嶋村光希子、坂田奈央)
東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策のため、国際オリンピック委員会(IOC)などが大会関係者向けに作成したプレーブック(規則集)に関し、飲食店の個室やコンビニの利用を特例で認めていることに懸念が高まっている。選手らを除く約5万人の関係者は入国後14日間以内でも、宿泊施設の食堂を使えない場合は個室のあるレストランなどを利用できるとされており、24日に開かれた野党の会合で「不適切だ」と批判が相次いだ。(大野暢子) 政府は選手や関係者の行動を宿泊施設や練習会場、競技場などに限ることにより、バブル(泡)で包み込むように外部と遮断した空間をつくる「バブル方式」で感染拡大を抑える方針。だが、一般の日本人らとの接触機会となる行動を認めることで、感染拡大のリスクになりかねない。 プレーブックは改訂を重ね、最新版となる第3版が組織委員会のホームページ(HP)に英語で公開されている。大会スタッフや
新型コロナの感染状況を分析し、助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」は30日、東京五輪・パラリンピック期間中に市中感染が拡大すれば、8月以降、東京都の病床使用率が限界近くに達する可能性があるとの試算を公表した。首都圏の感染状況は全国よりも悪く、専門家は、背景にデルタ株(インド株)の影響があると指摘。現状より強い措置の必要性を強調した。 試算は国立感染症研究所、京都大、東北大が実施。デルタ株の感染力を現在の主流であるアルファ株(英国株)の1・3倍と見積もった場合、東京都の1日の新規感染者数は7月上旬、1000人に達する。そのまま強い対策を取らなければ、五輪期間中に2000人に達し、確保病床数以上の入院患者が発生するという。 鈴木基・感染研感染症疫学センター長は「強い対策を取らない限り、7月下旬から8月中旬ごろ爆発的な感染が起きる」とし、新規感染者数が1000人を超えた時点での
東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策として、選手らの行動範囲を宿泊施設や競技場などに限定し、外部と遮断した泡(バブル)のような空間をつくる「バブル方式」について、自民党が30日に開いた会合で、効果を疑問視する意見が出た。野党も同日、合同会議を開き、バブル方式の不備について、引き続き政府を追及した。
政府は7日の参院決算委員会で、4~5月に入国した東京五輪・パラリンピック関係者の約85%にあたる約1700人が、新型コロナウイルスの水際対策として導入されている隔離措置を免除される「特例入国」で入国したと明らかにした。立憲民主党の福山哲郎幹事長は、特例入国した人の中には陽性と確認された人もいるなどとして対策の不備を指摘した。 内閣官房の担当者の答弁によると、例外的に入国が認められた五輪・パラリンピック関係者は、4月が991人、5月が1012人。このうち特例入国したのは、それぞれ865人と842人。内閣官房は本紙の取材に、隔離されなかったうちの1人が入国4日後の検査で陽性と判明したと明らかにした。この陽性者は、空港検疫や入国3日後の検査では陰性だったという。濃厚接触者はおらず、他に感染も広がらなかったという。
防衛省が運営する新型コロナウイルスワクチンの東京大規模接種センターのインターネット予約システムで、正しい接種券番号などを入力したのに予約できない人が相次いでいることが、自治体などへの取材で分かった。同システムでは、架空の番号を入力しても予約できてしまう欠陥が見つかっているが、新たな欠陥がある可能性が浮上した。(大平樹) 予約受け付けは、東京23区の65歳以上を対象に、17日に始まった。東京都板橋区によると、予約開始以降、「区から配布された接種券番号を認証画面に入力したが予約できない」「接種券番号が間違っているのでは」など数十件の相談が寄せられた。本紙の取材に、同区内の70代の男性は「何度やっても『入力に誤りがあります』というメッセージが出て先に進めなかった」と話す。 目黒区にも、予約できなかった人から数件の問い合わせがあった。同区の担当者は「接種券番号を入力し確認画面に移った後、生年月日の
名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)でスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が収容中に死亡した問題で、作家の中島京子さんらが6日、都内で記者会見を開き、今国会で審議中の入管難民法改正案に反対した。中島さんは「(改正案は)難民申請者を強制送還するのを容認する法案だ。さらに死者が出る可能性が高まる」と訴えた。 会見は改正案に反対する有志の会が主催。中島さんのほか、作家の温又柔さん、星野智幸さん、俳優のラサール石井さん、大学生千種朋恵さんらが登壇し、ウィシュマさんの妹2人もオンラインで参加した。 中島さんは、非正規滞在のスリランカ人男性と日本人女性の恋愛小説を新聞で連載し、その最終章を執筆時にウィシュマさんの訃報を知った。「入管収容の実態を取材したが、20年で24人が亡くなっている。これを止める改正案なら急ぐ意味もわかるが、そうではない」と批判した。 星野さんは「改正案は、入
愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る不正署名事件で、活動団体事務局長の田中孝博・元愛知県議(59)が、名古屋市の広告関連会社が佐賀市で行ったアルバイトによる大量の署名の書き写し作業を、自ら「依頼した」と明らかにした。違法性の認識は「無かった」とした。田中氏は公の場ではこれまで、一貫して否定か「答えられない」と話してきた。
名古屋入管で収用中に亡くなったウィシュマさん(中央)。「日本の子どもに英語を教えたい」と来日した。子どもが大好きだったという(遺族提供) 名古屋出入国在留管理局で収容中に死亡したスリランカ人女性ウィシュマさん=当時(33)=の遺族が16日、スリランカの自宅からオンラインで記者会見を開き、母親は「娘は動物でなく人間だ。入管はなぜ『点滴して』と言ったのにしなかったのか。原因が知りたい」と涙ながらに訴えた。(望月衣塑子) 会見したのは、母親のスリヤラタさん(53)、次女のワヨミさん(28)、三女のポールニマさん(26)。3人によると、ウィシュマさんはスリランカ大を卒業後、地元で英語を教えていた際、日本人の子どもと出会い「いつか日本の子どもに英語を教えたい」と願うようになったという。次女は「お金のない子どもに無料で授業をしたり、みんなに優しかった」と涙ぐんだ。 母親が家を抵当にローンを組み、201
東京五輪聖火リレーで目立つスポンサー車両を映し、ツイッターで約90万回再生された動画を3月28日、私は削除した。大音量の音楽やDJ(ディスクジョッキー)による異様な演出を問題視した動画で、削除という判断には「おかしい」という抗議の声もいただいた。なぜ削除したのか。背景にはメディアの動画公開を撮影から「72時間」とし、公道で撮影した動画すら規制する国際オリンピック委員会(IOC)の独自ルールがあった。(原田遼)
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く