ミニマリスト(最低限しか持たない暮らし)に余白多めのデザイン、シンプルなファッション。総じて(あえて)最低限しか無いこと・控えめなことを美、あるいは豊かであるとする「ミニマリズム(minimalism)」な風潮が幅をきかしてしばらく経つ。すずしい佇まいで洗練の代名詞として君臨していたが。こんな主張が増えている—「ミニマリズムは終わりを告げた。これからはマキシマリズム(maximalism)だ」。 そう、なんでも最近、“ないことが豊か”とは真逆の“溢れることが豊か”とされる「マキシマリズム」なるものが人知れず台頭している。 引き算な「ミニマリズム」は終わり?足し算な「マキシマリズム」 2015年には、新語・流行語大賞に「ミニマリスト(最小限のモノで暮らす人)」がノミネート。数年前にファッショントレンドだったノームコア*に、シンプルなデザインの権化ともいえる「MUJI(無印良品)」。海外のライ