第4話では27.6%という今クール断トツの平均視聴率を叩き出したドラマ『半沢直樹』(TBS系)。濡れ衣で5億円を焦げつかせた責任を取らされる主人公に、部下を嵌(は)めて自分は私腹を肥やす支店長、出世のために言いなりになる部下、そして暗躍する上層部…。ストーリーの面白さにぐいぐい惹かれていくのだが、それにしても実際の銀行って、こんなにえげつない職場なのだろうか。 銀行マンたちの過酷な出世競争は、実は入社した日から始まっているという。 「入社して最初の数か月の研修で、すでに人事によって“幹部候補”と“その他大勢の兵隊”に分けられているんです。幹部候補が配属されるのは東京の本部か、横浜など大都市の大きな支店です。配属先が地方の小さな支店だと“おれは出世コースじゃない”と、その時点で自覚するんです。次の異動でも小さな支店だと、辞めてしまう人も多い。メガバンクは3年以内の離職率が3割近いんですが、こ