ふとしたきっかけから知り合いになったM氏と再び会う事になったのは3月頃だったろうか。 喫茶店に入るなりM氏は目をパチパチさせてこう言うのである。 「品川さんPremiereの記事書きませんか?」 僕の仕事は八割がたAfterEffectsを使用して制作している。 M氏はそれを知っていて言っているのである。 「ええ?アフターですよね?」 「いや、違います」 「え〜と…」 「なんでも聞いてください」 妙に力強い声だ。 「えーと…」 「はい」 「…ぷれ?」 「…みあ」 「プレミア?」 「プレミア」 「プレミアですか?」 「Premiereデス」 こうして突然、エセ外国人と化したM氏は、 片言の日本語で鼻息荒く、いかにPremiereがすばらしいかをまくしたてた。 「イイデスカ品川サン!プレミア使ってる方イル。でも困ってることアルネ。それなんだと思ウ?」 「ハア…なんでしょうか?」 「編集は出来る