農林水産省は9日、宮崎県都城市の畜産農家で、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の疑いのある牛3頭が見つかったとして、同じ牛舎の計9頭を殺処分すると発表した。 同市で見つかるのは初めて。同市は全国屈指の生産額を誇る「畜産王国」とされ、関係者は大きなショックを受けている。また、同市に隣接する鹿児島県でも感染が飛び火することを恐れ、警戒を強めている。 同省によると、見つかったのは同市高崎町の牛農家。写真で確認したところ、3頭によだれや舌のただれなど口蹄疫特有の症状があった。このため、口蹄疫の疑いがあるとして、同じ牛舎内の9頭の殺処分に踏み切る。 この農場では250頭の牛を飼育しており、農林水産省では10日朝にも出る予定の遺伝子検査の結果を待ち、陽性であればただちに全頭を殺処分するとともに、発生農場の半径10キロ圏を家畜の移動制限区域に、同10〜20キロ圏を搬出制限区域に指定する方針。 同省によ
菅新政権の閣僚人事は、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」を抱える農相ポストがなかなか決まらず、最後まで難航した。 一方、民主党の役員人事では、小沢一郎・前幹事長が実権を握っていた政策・選挙・カネに絡むポストに「反小沢系」議員を充て、党の「体質」の変化を印象づけた。 菅氏は手元に17人分の閣僚名簿を用意したが、最後に残った農相ポストが埋まったのは、組閣前日の7日夜になってからだった。山田正彦農林水産副大臣に自ら電話して就任を要請し、山田氏も受け入れた。 菅氏は農相は当初から交代させるつもりだった。鳩山首相に任命された赤松農相は、口蹄疫対策での初動の遅れを理由に自民党など野党4党が不信任決議案を提出するなど、批判にさらされており、赤松氏自身も「留任はしない」と明言しているためだ。 しかし、人選は予想外に難航した。野党時代に「次の内閣」の農相などを務めた議員らの名前が、浮かんでは消えた
肉用牛の生産者でつくる「全国肉牛事業協同組合」(東京)は29日、口蹄(こうてい)疫問題での宮崎県の対応について、「生産者に対する裏切りで、疫学上あり得ない言語道断の行為だ」などとする抗議文を発表した。種牛49頭を殺処分しなかった上、うち2頭が口蹄疫に似た症状が出たのに国に報告してなかったことを問題視している。さらに、特別措置として隔離している5頭の優良種牛の処分も要求した。 山氏徹理事長は同日記者会見し、「県は大事な種牛だから残したいというが、(普通の)農家の牛はそうではないのか」と指摘。「(感染の可能性のある)種牛を残すことで、他県の生産者が心配で(子牛の)購入に行けない」と強調した。 【関連ニュース】 ・ 〔写真特集〕口蹄疫 宮崎牛に大きな被害 ・ 〔用語解説〕「口蹄疫ワクチン」 ・ 優良種牛5頭、遺伝子検査を延長=さらに1週間は経過観察 ・ 口蹄疫特措法が成立=政府の対
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家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で、宮崎県が殺処分対象となっている種牛49頭の処分を回避するよう要望していることについて、政府現地対策チーム本部長の山田正彦・農林水産副大臣は23日、記者会見で「殺処分すべきではないか」と述べ、家畜伝染病予防法上、これ以上の特例措置は認められないとの見方を示した。 山田副大臣は「(殺処分されたはずの49頭が)いまだに生きていると聞き、驚いた」とした上で、「県が『例外を』と言うと、民間の人も特別扱いを求める」と述べ、現在、農家の了解を得ながら進めているワクチン接種にも支障が生じるとの考えを示した。 同県では55頭の種牛を一元管理していた県家畜改良事業団の周辺で感染が多発したため、主力級6頭だけ移動制限区域外に“避難”させ、残り49頭は殺処分したと説明。ところが、22日に主力級種牛「忠富士」の感染が判明し、同じ畜舎で管理されていた残る主力級5頭にも感染の
ワクチンの到着を待つ養豚農家の男性に話を聞く山田副農相(中央)と東国原知事(右)=宮崎県木城町で2010年5月22日、宮崎県提供 宮崎県の東国原英夫知事は22日、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)で殺処分対象になっている県家畜改良事業団の高級牛ブランド「宮崎牛」の種牛49頭について、経過観察を条件に殺処分しないよう国に要望する意向を明らかにした。 同県西都市に特例的に避難させていたエース級6頭のうち「忠富士」に感染疑いが確認され、残り5頭の今後も不透明な状況。東国原知事は「県の種牛が一頭もいなくなっては被害が甚大。日本の畜産にとって壊滅的な打撃だ」としている。 これに対して山田正彦副農相は「大臣(赤松広隆農相)と相談するが、特例を認めていいとは思っていない」と否定的な考えを示した。 県によると、現在、種牛49頭には口蹄疫の症状はないという。【石田宗久】
昨日 「明日が怖い」と書きましたが、理由がありました。 昨日の夕方、宮崎の種牛を一元管理している、家畜改良事業団の職員から「疑わしい肥育牛が出ました」と連絡があったのです。 検体の検査結果が届きました。残念ですが感染が確認されました。 最悪のシナリオです。 連絡をくれた職員は何度も「申し訳ありません、申し訳ありません」と繰り返しました。 彼らは全力を尽くしました。自分達を責める理由など欠片もありません。 農林水産省の担当課長と、深夜までこれからの事を 話しましたが、宮崎牛の将来を守るための、正に正念場を迎えました。 特例として移動させた6頭については、厳重な監視の下、経過観察することになりました。 この事については、色々とご意見があろうかと思いますが、ご理解頂きますよう何卒お願いします。
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