2021年3月8日、延期に延期を重ねた映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」がついに公開となった。初日から2週間の興行収入は50億円に迫り、観客動員数も322万を突破。これについて文春オンラインという一般メディアが音楽家である自分に原稿を依頼してくることからも作品が社会現象となっている事実が窺える。 だが25年の長きにわたって生き続けたエヴァとその完結について何かを書くのは非常に難しい。すでに公開当日からネットでは数々の考察が飛び交っているし、「私とエヴァンゲリオン」とも言うべきその人自身の人生と作品を照らし合わせた文章も数多く公開されている。 まずは無難に作品を振り返ってみようと思う。 次回予告が絵コンテ状態…物議を醸したTV版 最初にエヴァが大きく物議を醸したのは1995年10月から翌年3月にかけて放送されたTV版の終盤における展開だった。次回予告から徐々に動きが削られていき、つい
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