金曜日の夜中、窓をあけたらしんしんと雪が降っていた。しっとりと重みのある雪が直線的に空からおりてきて、いかにも適切な重なり方で庭の芝生に積もっていった。しんしんと、という表現がとてもしっくりくる降り方だった。少しずつ、確実に、世界が白くなっていくのをしばらく眺めていた。 朝起きたら、思っていたような銀世界ではなかった。気温が高かったのだろう。みぞれだか雨だか見分けがつかないものが降っていた。地面の雪はゆるいシャーベットのようでべっしょりと情けない風情だった。 昼、東京からやってきたゆかさんとみつきと息子のはるきくんを寺町二条のSinamoで迎え、ランチをとる。今年から新しい境遇になった私と会うために、東京から駆けつけてくれたゆかさんは、長身にスリムジーンズ、にび色の大きなピアスにロングネックレスと、あいかわらずスタイリッシュだった。スパークリングワインで乾杯し、ピザをつつき、店を出たあとは