台湾積体電路製造(TSMC)新工場建設地付近の渋滞(5月・菊陽町) Photographer: Toru Hanai/Bloomberg 半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)が新工場建設を決めた熊本県菊陽町。人口4万人余りの小さな町では関連企業も含めて大量の人口流入が見込まれ、不動産価格が高騰するなど特需に沸き立つ。その一方で町の交通渋滞の深刻化が予想されるなど、地元からは期待と不安の声が交錯する。 4月中旬の夕方の通勤ラッシュの時間帯、菊陽町の主要道路である国道443号や県道は軒並み車で埋め尽くされるほどの大渋滞だった。町の中心部にあるJR原水駅は無人駅にも関わらず、周辺で働く通勤客であふれ、首都圏の通勤ラッシュさながらの光景が見られた。 菊陽町と隣接する益城町に本社を構え、半導体関連分野を含めさまざまな事業を手掛けるマイスティアで働く台湾出身の侯偉芳さん(38)は今年2月に来日した
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