「ドキュメンタリー演劇」 (documentary theatre) で知られる ドイツの演劇ユニット Rimini Protokoll の日本公演第3弾は、 劇場を飛び出して、街中を移動するトラックとその周囲の風景を舞台とする作品だった。 品川埠頭から横浜新港埠頭へ運ばれた冬晴れの夕方約3時間は、 物流の社会科見学のようであり、工場ランドスケープ観光ツアーのようであり、 しかし、そんなことを異化するかのように道化的な女性も登場する所も演劇的。 そんな体験が楽しめた作品だった。 荷札を渡され「荷物 (cargo)」役となった観客が乗り込むのは、有蓋の大型トラックの荷台。 荷台には横向きに3段約50席の客席が設けられ、客席が臨む側面は透明な窓。 窓にはブラインド兼スクリーンが下りるようになっていた。 観客は窓の外の風景を見ながら、もしくは、下りたスクリーンに投影される映像を見ながら、 トラッ