CRISPR/Cas9について[編集] 原核生物において発見された獲得免疫機構をCRISPR/Casシステムという。このシステムのうち、Cas9と呼ばれるヌクレアーゼと、標的となるDNA配列へ導くガイドRNAとを複合化し、これをDNAの改変に応用した技術をCRISPR/Cas9という。 ZNF、TALENが各々一つのタンパク質であるのに対して、CRISPR/Cas9では、ガイドRNAとCas9という2つの別々の分子で構成されるのが特徴的である。DNAの標的部位と相補的な配列をガイドRNAに用意するので、ガイドRNAは標的部位に特異的に結合できる。そうするとガイドRNAとDNAを覆うようにCas9タンパク質が結合して、DNAを切断する。Cas9自体は使い回しができて、狙いに応じてガイドRNAだけを作成すれば済む[29]。 CRISPR/Cas9は、他のヌクレアーゼの中で部位特異性の低さと、そ