平朝彦氏の「日本列島の誕生」岩波新書のP.148を読むと、「屋久島の制約」ということばが出てきます。 詳しくはこの本を読むとよく分るのですが、簡単に紹介します。 約1500万年前に日本海の拡大が終了しました。 そして日本海より少し早い時期にフィリピン海プレートで拡大した「四国海盆」が日本列島に沈み込みを始めました。 この出来立ての熱い海洋プレートの沈み込みで、海溝にとても近い場所で約1500万年前に火成活動が起きました。 その西の端が屋久島になるのです。九州、足摺、石鎚、屋島、紀伊半島南部、東の端が銚子になります。その他各地にこの時期の火成活動のあとがのこっています。 現在の屋久島はほぼ花崗岩の島ですが、約1500万年前には火山島であったかも知れません。 しかし当時の溶岩や火山灰などの普通の火山で地上にあるべきものは屋久島には見当たりません。 つまり火山の地下深部でマグマが固まった花崗岩が