兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)が平成17年秋から実施しているコウノトリの野生復帰事業で、放鳥されたコウノトリの約85%が、公園の餌に依存している実態が17日、明らかになった。飼育ケージからは自由になったものの、本来の野生復帰はまだまだ遠いようだ。 コウノトリの郷公園によると、放鳥したコウノトリは5年間で計27羽。事故死するなどした6羽を除き、野生状態で生息する21羽のうち1羽は所在不明で、18羽が放鳥後も公園内の飼育ケージに戻り、職員が用意した飼育中のコウノトリ用の餌のアジやフナを食べている。 郷公園は餌が少ない冬場も毎日決まった時間に餌を与えているため、放鳥されたコウノトリも確実な餌場として利用するらしい。 豊岡市内では、コウノトリが生息しやすい環境づくりのため、無農薬や減農薬でコメなどをつくる「コウノトリ育む農法」の農家が増え、現在の面積は約250ヘクタール。ここにはカエルなどの