ブックマーク / d.hatena.ne.jp/zoot32 (19)

  • 『電人ザボーガー』を見たゼ! - 空中キャンプ

    whistleman
    whistleman 2011/11/09
    電人ザボーガー評。そうそうそう
  • 『働けECD わたしの育児混沌記』/植本一子 - 空中キャンプ

    下北沢の町を、小さな子どもを抱えて歩くECDを見たことがある。ECDが結婚して父親になったという話は聞いていたし、彼の著作(『失点・イン・ザ・パーク』)に書かれた厳しい生活の状況も知っていたので、その姿は何やら胸に沁みる光景であった。まさに「生活する者」の姿がそこにあったようにおもえたのだ。余計なお世話だが、赤ん坊を抱える手がややおぼつかず、落としたらどうしようと心配したことを覚えている。 ECDというのは80年代後半から長らく活動しているラッパーで、90年代にはメジャーレーベルからたくさんの音源をリリースしていたが、彼自身の著書によれば、メジャーとの契約が終了して以降は経済的に逼迫し、日中は仕事をしながら自主レーベルからのリリースやライブ活動というかたちを音楽をつづけていたという。アルコール依存症で体調を崩した時期もあったようだ。それでも、下北沢で見かけた彼と、彼の腕にしがみつく小さな子

    『働けECD わたしの育児混沌記』/植本一子 - 空中キャンプ
  • 僕のカセットを聴いてください - 空中キャンプ

    映画『アドベンチャーランドへようこそ』(’09)は87年の夏を舞台にしたせつない青春映画で、そのあまずっぱさにわたしはすっかりノックアウトされてしまったのだが、わけても劇中「わかるなあ」とうなずいたのは、主人公の青年ジェイムズが意中の女性に渡す、”J’s Favorite Bummer Songs”*1 と題された選曲カセットであった。好きな曲を集めてカセットを作り、意中の女性に渡すという行為を、かつて文化系の男はおこなった。いまとなってみればいくぶん気恥ずかしい行為かも知れないが、わたしもやったよ。その選曲になんらかの想いを込めていたのです。 そんな話題をとある飲み会でしていたところ、二十代女性からは「選曲したカセットを渡す人」など当にいるのか、とても信じられない、なんかダサい、という厳しい意見がでた。うつむく三十代以降の文化系の男性たち数人。わたしはほとんど逃げだしたい気持ちだった。

    僕のカセットを聴いてください - 空中キャンプ
  • 『フローズン・リバー』を見たゼ! - 空中キャンプ

  • えらい人は、東北のとある田舎町へいきたがっている - 空中キャンプ

  • 『のはなしに』/伊集院光 - 空中キャンプ

  • 私たちまだ死んでない - 空中キャンプ

    サリンジャーは、「ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー」という、それだけですぐにユダヤ系だとわかってしまう名前を隠すために、ずっと、JDサリンジャーと名乗っていたのだという。かくいう私も、ちょっとだけそれに似た理由で、たかこ BLと名乗っている。BLがなにを略しているのかを、私は口にすることができない。だから私は、行儀のいいタクシー運転手みたいに、余計なことをいわず、どこへいってもできるだけおとなしくしている。 私たちの日での生活はいくぶんきゅうくつだ。いつも、誰かに見つかってしまわないかとそればかりを心配している。三者面談のときには、お父さんにきちんとひげをそってスーツを着てもらうようにおねがいしなければいけなかった。「ちゃんとしたスーツを着てね」と私はいった。「なるべく原理主義者っぽくないやつ」。お父さんは肩をすくめて、「わかってるよ。俺は三者面談にはターバンを巻いていかない主義な

  • 2009-05-17 - 空中キャンプ ■大田区からサンテック・シティへ

    5月10日 わたしはこの日、大田区でおこなわれた文学フリマという催しものに参加しました。ミニコミ、同人誌販売のイベントである。生まれて初めて自分でを作り、それを売ろうというのだ。数ヶ月前から原稿を書きため、せっせと小説を書いてきた。書いては直し、また書いては消し、をくりかえしてようやく完成させました。誰も買ってくれなかったらどうしよう、という不安を胸に、会場へと向かう。最寄りである蒲田駅を降りると、それらしき人たち(なぜかわかる、同士の匂い…)が向かう人の流れがある。地図もろくに確認せずに、その流れに身をまかせて数分ほど歩くと… ここだ! 今日ここでわたしはがんばってを売るのだ。まずは入口で受け付け、そして設営をおこなう。印刷会社から会場へ、は直接届いており、わたしもここで初めて実物を手に取り、そのできあがりを見る。表紙を担当してくれたフキン君のがんばりもあって、とてもキュートなしあ

    2009-05-17 - 空中キャンプ ■大田区からサンテック・シティへ
  • 飲み会でとなりに座った女の子 - 空中キャンプ

    エヴァンゲリオン』の監督である庵野秀明さんは、飲み会でとなりに座った女の子に自慢できるアニメを作りたい、という気持ちで『エヴァ』を作ったという。とてもいい話である。わたしはこのエピソードがすきだ。なんだか元気がでてくる。この話を聞いて、「そんな低次元の目標のために表現をするのか」「誰にどうおもわれようと関係ないのではないか」などと反対意見を述べるのは、さみしいことだとわたしはおもう。 それまでの庵野さんは、自分がアニメ制作者であることを恥じ、たまたまどこかの飲み会に参加したときに職業を訊かれたりすると、会社員ですなどとごまかしていた。このままではいけない。友だちに呼ばれた飲み会で、ぐうぜんとなりの席に座った、CLASSYを読んでそうなコンサバOL(26歳)にもちゃんと説明できて、なおかつ「見たらぜったいおもしろいから、今度見てね!」と胸をはっていえるアニメを作る。それが庵野さんの目標だっ

    whistleman
    whistleman 2009/03/21
    かっこいい。
  • 映画『おっぱいバレー』の結末を提案します! - 空中キャンプ

    まもなく公開される、綾瀬はるか主演の映画『おっぱいバレー』。試合に勝ったらおっぱいを見せてあげるという約束で、バレーボール部顧問の綾瀬はるかが中学生をがんばらせるという内容である。とはいえ、わたしたちもいい大人。現実をまっとうに認識する能力がいささかなりとも備わっていれば、もちろん、綾瀬はるかがこの映画で、ほんとうに観客におっぱいを見せるようなことは起こらないと理解できます。あたりまえである。見せるわけがない。 では、われわれをきちんと納得させるエンディングがあるとすればどのようなものなのかについて考えてみたい。わたしはこの映画の原作となる小説を読んでいないので、どのような結末が準備されているのかはわからないのですが、この映画の結末には、ふたつのエンディングが考えられます。すなわち── 試合に勝った生徒たちにおっぱいを見せる 試合に負けたのでおっぱいは見せない のいずれかであり、今回は1の

    映画『おっぱいバレー』の結末を提案します! - 空中キャンプ
  • 神の子どもたち - 空中キャンプ

    渋谷駅前の交差点、路上に設置されたスピーカーから流れてくるのは、いくぶん抑揚に欠けた男性の声で、その声は「キリストを呼び求める人は救われます」と何度も繰り返していた。たくさんの通行人が行き交う年末の渋谷。強風で、外は寒い。信号待ちをしながら、わたしはふと気がついた。「キリストは罪を赦し、永遠の命を与える」──そう書かれた看板を持って立っていたのは、小学校五年生くらいのちいさな女の子だった。 われわれは親を選択することができない。どのような親のもとに生まれるのかを選び取ることができない。両親は、彼らにとって「善きこと」を子どもに伝えようとするし、そこにはそれぞれの親の価値観が大きく関係してくる。それはときに宗教であったり、ある種の思想であったりもする。親は「善きこと」を子どもに伝える。それはあたりまえのことで、他人があれこれと口をだす問題ではないのだとおもう。 両手でしっかりと看板を支えなが

  • 2008年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ

    みなさんこんにちは。空中キャンプを書いている者です。今年いちばんおもしろかった映画を、みなさんの投票により、ちょう民主主義的に決定する「2008年の映画をふりかえる」の結果がでました。さっそく、順を追って発表していきたいとおもいます。みなさんからは、あらかじめ以下のフォーマットにてアンケートを集めました。 名前(id、もしくはテキトーな名前)/性別 2008年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください 2で選んだ映画の中で、印象に残っている場面をひとつ教えてください 今年いちばんよかったなと思う役者さんは誰ですか ひとことコメント 参加していただいた方々の人数と男女比は以下です。 まずは、参加していただいた方々にお礼を述べたいとおもいます。ありがとうございます! 今まででいちばんの人数、ついに大台の3ケタに到達しまして、よりたくさんの方の意見が含まれた貴重な調査結果になったので

    2008年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ
  • 『ラースと、その彼女』を見たゼ! - 空中キャンプ

    渋谷にて。すばらしい!! ちょうさいこう! 震えるくらい感動しました。これ、すごいです。ほんとうにいい映画。いっけんトリッキーな題材を扱いながら、ストーリーにはみごとなふくらみがあり、孤独、コミュニケーション、他者といったテーマを豊かに描きつつ、エンディングには胸が高鳴るようなポジティブさが溢れている。後半はどうしても涙が止まりませんでした。 あらすじは、閉じこもり気味のおとなしい青年ラースが主人公であり、彼がある日兄夫婦にガールフレンドを紹介するのだが、それがネット通販で買った等身大のリアルドールだった、というもの。彼を診察した精神科医からのアドバイスは「ラースの物語を否定せず、共有してあげること」であり、兄夫婦、会社の同僚、そして周囲のコミュニティは、ラースと彼の恋人ビアンカという妄想を受け入れ、演技をしはじめる。 前半はコメディとして成立していて、リアルドールを連れて歩く青年と、その

    『ラースと、その彼女』を見たゼ! - 空中キャンプ
  • たのしかった読書 〇八年 - 空中キャンプ

    今年になって読んだの中で、とくに印象的だったものをまとめました。それほど系統だてて読んでいるわけではないのですが、気がつくと米小説ばかりになってしまいました。どれもよく読まれているですが、とてもおもしろかったので、未読の方は手にとってみてもいいかとおもいます。 『われらが歌う時』/リチャード・パワーズ わたしの〇八年ベスト小説は、パワーズの “The Time of Our Singing” でした。パワーズじたい、今年になって初めて読んだのですが(『舞踏会へ向かう三人の農夫』)、どちらもとてもすばらしく、こんなにすごい小説家がいたのかと興奮しました。歴史のうねりをテキストに刻みつける、そのパワフルな躍動感がほんとうにすばらしい。上下巻で七千円近くする価格や、読了に十数時間かかる長編という敷居の高さを差し引いても、アメリカという国をより理解できるすごい小説だとおもいます。迫力のある小説

    たのしかった読書 〇八年 - 空中キャンプ
  • 『恋と股間』/杉作J太郎 - 空中キャンプ

  • これで完ぺき、XTCのオリジナルアルバム12枚まるわかり解説! 2008-06-22 - 空中キャンプ

    わたしはいぜんからXTCというイギリスのバンドが好きだったのですが、すべてのアルバムを聴いたわけではなくて、持っていない作品もあったし、聴いたことのない曲もけっこうありました。考えてみれば、ぜんぶで何枚アルバムがでているのか、それらがどういう内容なのかもあまりよくわかっていなかった。 それで、たぶん二ヶ月くらい前あたりになるのですが、彼らのディスコグラフィーを調べてから、未聴のアルバムを何枚かまとめて買って聴いてみたところ、それまで持っていなかったアルバムにもすごくいい曲がたくさんあることに気がついた。「よし、こうなったらオリジナルアルバムは12枚ぜんぶ聴いてみよう」ということになったわけです。これがとてもおもしろかった。ここ最近はずっとXTCばかり聴いていました。そこで、まだXTCをよく知らない人に、XTCはどんなバンドで、どのアルバムがどのような内容なのかを解説していきたいとおもいます

    これで完ぺき、XTCのオリジナルアルバム12枚まるわかり解説! 2008-06-22 - 空中キャンプ
    whistleman
    whistleman 2008/06/22
    わかりやすく、とても聴きたくなり、適正な値段もわかる。すごい。ディスクレビューのお手本と思います。
  • これはレコードジャケットです - 空中キャンプ

    XTCの「Go 2」というアルバムを買ったのですが、そのジャケットがとてもおもしろかった。これ、いいですねー。くだらなすぎる。もしかしたら有名なのかも知れないけれど、わたしは知らなかった。ジャケットには、写真や絵のかわりに文章が書いてある。読んでいたら、あまりにくだらなくて笑ってしまったので、ここに引用します。原文の下に訳をつけました。訳したのはわたしです。ちょっとだけ意訳しました。 This is a RECORD COVER. This writing is the DESIGN upon the record cover. The DESIGN is to help SELL the record. We hope to draw your attention to it and encourage you to pick it up. When you have done that

    これはレコードジャケットです - 空中キャンプ
  • まげてのばして ── 映画「嫌われ松子の一生」を考える:空中キャンプ

    「金がなければくよくよします/女にふられりゃ泣きまする/腹が減ったらおまんまべて/命尽きればあの世行き/ありがたや、ありがたや」。これは、昭和35年に、浜口庫之助の手によって書かれた「有り難や節」の歌詞である。なんとも実にいい。わたしは、人の幸福と不幸は、すべてこの歌詞に集約されているのではないかと感じることがある。そして、映画「嫌われ松子の一生」について考えると、どうしてもこの歌詞のことが頭から離れないのである。 「不幸とはなにか」について、いくらかでも真剣に考えたことのある人は、ひょっとしたらわかってもらえるかも知れないが、不幸のバリエーションってやつは、意外にすくないような気がするのである。きっと、特別な不幸などというものは存在しない。この世間に転がっているのはきっと、ありふれた不幸ばかりだ。不幸のパターンなんて、きっと三種類くらいしかないんじゃないだろうか。一、金がないこと。二、

    whistleman
    whistleman 2006/06/28
    いいたいことをまるりと書いてくれている。ありがとう。
  • 空中キャンプ - だめな人が、単に放っておかれる社会

    whistleman
    whistleman 2006/03/14
    zootさんはいつだってすばらしいが
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