熊本県荒尾市で10日に開かれた成人式の会場では、晴れの日を迎えた新成人の席に、振り袖姿の女性を描いた1枚の油絵が置かれた。3年前、いじめを苦に自ら命を絶った県立高3年の女子生徒=当時(17)。「果たせなかった晴れ姿を」。両親が20歳に育った姿を画家に依頼して精緻な油絵にしてもらった。同級生たちは油絵を会場に持ち込み、亡き友とともに門出を祝った。 【写真】振り袖姿の競泳・池江璃花子選手 「知華と成人式に出られたらなぁ」。油絵制作は、亡くなった深草知華さん宅を頻繁に訪れる近所の幼なじみのつぶやきがきっかけだった。両親の悲しみが癒えることはないが、節目を友人たちと迎えさせてあげたい。そんな思いから亡くなる直前の写真を基に、知華さんが好きだった水色を基調にした振り袖姿を描いてもらった。 県の再調査委員会は昨年5月、いじめを認定し、学校や県教育委員会の対応に問題があったとする報告書をまとめた。ただ、
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