【ローマAFP=時事】イタリア最高裁(破棄院)は、少額の食料を万引きした疑いで逮捕されたホームレスのウクライナ人男性に逆転無罪判決を言い渡した。 判決は「食べなければ死ぬ。必要に迫られての行為だ」と擁護、情状を酌量した。伊メディアが3日、一斉に報じた。 ロマン・オストリアコフ被告は2011年、北西部ジェノバのスーパーで約4ユーロ(約500円)相当のチーズやソーセージを盗んだとして逮捕された。一審では禁錮6月、罰金100ユーロ(約1万2000円)を言い渡された。 しかし、被告は、スーパーの敷地外へ出る前に捕まえられたなどと主張し上訴してきた。伊紙コリエレ・デラ・セラは、被害金額に対し最高裁までの三審にいくら税金を費やしたのかと司法制度の矛盾を指摘している。