店頭から「蒸発」し、入手困難なマスク。深刻な品薄はなぜ解消されないのか。その背景に世界各国との争奪戦で歯が立たない日本政府の「お役所仕事」があるとブローカーが打ち明ける。官僚が「増産した」と胸を張るマスク供給量も、実は「例年並み」にすぎないことがわかった。AERA 2020年4月20日号では、マスク不足の裏側に迫った。 【写真】各国で争奪戦になっている3M社製の医療用マスクはこちら * * * 開店前のドラッグストアには、今日もマスクを求める人たちが長い行列を作る。深刻なマスク不足は、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大でマスクの需要も世界中で「爆発」していることが大きな原因だ。 国産マスクの増産など日本政府も対策を講じているが、最優先されるべき医療従事者向けマスクの確保もままならない。マスクは本当にないのか。それとも、どこかに隠れているのか。世界各国からマスクを調達している人物に聞く