自民党・石破茂新総裁の体制がスタートする。石破氏と対立した安倍晋三元首相が率いた旧安倍派から執行部に起用されたのは、福田達夫幹事長代行ただひとりだった。しかも福田氏はいわゆる「裏金問題」に引っかかっているにもかかわらず、だ。 福田氏が所属した旧安倍派の多くの議員は、安倍元首相と石破氏が敵対関係にあったことをよく知っており、決選投票では高市早苗氏に投票した。福田氏に対し、旧安倍派からは、 「石破陣営に乗り換えたのではないか。まさにユダだ」(中堅議員) と非難する声が出ている。 衆院群馬4区選出の福田氏は、自身が代表を務める資金管理団体が、派閥側からの収入98万円を記載しなかった。福田氏は今年2月に訂正した際に「細心の注意を払うべき政治資金に関する不備があり、管理監督が不十分だった」とコメントしている。 石破氏が人事で旧安倍派を軒並み外す中で、福田氏が幹事長代行に抜擢されたのは、幹事長となる森