千葉県柏市に残る戦争遺跡「旧陸軍高射砲第二連隊照空予習室」(同市根戸)を国の登録有形文化財(建造物)に登録するよう、文化審議会が文部科学相に答申した。「特殊な用途の旧軍施設の遺構として貴重」と評価している。(林容史) 答申は24日付。同市文化課によると、旧陸軍が首都防空の一環で建設した訓練施設で、同種のものは兵庫県加古川市にしか残っていない。外壁に機材を昇降するクレーン支柱があるのは全国で唯一という。 鉄筋コンクリート造りで間口約8メートル、奥行き約16メートル、高さ約10メートル、床面積約128平方メートル。市川・国府台で開設された高射砲第二連隊が移転してきた1938年頃に建造されたとされる。