欧米の文明を取り入れつつも、文化までは受け入れず、独自の進化をとげてきた日本。そのことがグローバルにおいては弱点となり、ゲーム市場においてもアメリカに後れをとっていると言われているが、逆にそれが強みにもなっているとゲームアナリストの平林氏は語る。ゲーム文化の日米比較をベースに、「日本的なIT」の発展について平林氏と尾原氏がその可能性をたぐる。 パズドラが日本で生まれたワケ 尾原(以下、尾):平林さん、どうもこんにちは。さっそくですが本(『ITビジネスの原理』)、いかがでしたか? 平林(以下、平):楽しく読みましたよ。特に気になったのは、「インターネットがアメリカで生まれた不幸」ってところです。なぜそこかという話ですが、僕自身がゲーム業界という場所に身をおいて、上流からゲームをいろいろと見ていると、アメリカという国について今もう一度考えるべきなんじゃないかと思っているんです。というのも、アメ