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「自民党のせいじゃなくて民主党が悪い」──昨日、安倍晋三首相と下村博文文科相が、ついにこんな責任転嫁を。 とんでもないことになっている新国立競技場問題の話である。あらためていうと、現行案では2020年の五輪開幕までに完成しないのが濃厚。しかも、総工費は先日承認された2520億円でも足りず、一説には4000億円にまでのぼるという話も噴出してきた。このままでは「国家の威信をかけたプロジェクト」と呼ばれるこのハコモノがゴミバコ以下になってしまうことは確実だ。 たしかに新国立のデザインが決定したのは2012年の民主党政権下ではあったが、しかし、この問題を民主党のせいにするのはどう考えたってお門違いだろう。なぜならば、現在の事態は、民主党どころか、安倍首相の“ボス”、森喜朗がつくりだしたものだからである。 順を追って説明する前に、まず10日の下村文科相による記者会見での釈明を引用しよう。 「(当初の
米軍普天間飛行場の県外移設を模索していた民主党の鳩山政権当時、普天間飛行場移設問題をめぐり藤崎一郎駐米大使(当時)が2009年12月にヒラリー・クリントン米国務長官(同)に呼び出されたとする外務省側の説明が虚偽だった可能性が高いことが分かった。 クリントン氏は2016年米大統領選の民主党最有力候補とされているが、国務長官在任中の公務に個人用メールアドレスを使用していた問題に伴い米国務省が公表したメールで判明した。メールでは「藤崎大使と明日会談するキャンベル(前国務次官補)が、あなた(クリントン氏)に彼(藤崎大使)と少しの間会えないか聞いている」と国務省職員がクリントン氏に面談の意向を尋ねており、同氏の呼び出しではなかったことが読み取れる。 普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画を推進するため、鳩山由紀夫首相(当時)の意向に反して外務省が米国の圧力を実際以上に強調し、世論誘導を図ろうとした疑
集団的自衛権の行使容認とそのための「解釈改憲」を主張する産経新聞が、その社説(「主張」)において、過去の日本政府の集団的自衛権に関する答弁を、悪意があるかどうかはともかく、かなり曲解ないし改竄して社論に都合よく紹介していることはすでに批判した(拙稿「岸内閣が集団的自衛権を容認する答弁をしたというのは本当か?」)。そこでとりあげた同紙社説のうち、新しいものは3月1日付けのものであったが、その5日後、今度は同紙のオピニオン欄(「正論」)に、「今一度、集団自衛権の論議ただす」と題した論説が掲載された。 集団的自衛権の行使を容認するべきかどうかという政策の是非論はさておき、この論説には重大な事実誤認が含まれているので、本稿では、取り急ぎその誤りを指摘しておきたい。 この論説の筆者は、元駐タイ大使の岡崎久彦氏である。岡崎氏といえば、安倍晋三首相のブレーンの一人であり、とくに、佐瀬昌盛防衛大学校名誉教
安保法案「NO」で渋谷・ハチ公前や国会前に数千人規模を集める大学生グループ「SEALDs」に注目が集まっている。中心メンバーの明治学院大国際学部4年生の奥田愛基さん(23)は、「安保法案を本当に止めたいんです」と強い決意。大学生の輪が大人を巻き込み、安倍官邸もビビり始めた。 …
10日のデモの様子安全保障関連法案が来週半ばにも衆院を通過する見込みが出てきたそうだ。 日本に来てから、周囲の声やメディア報道を見ると、どうも反対論が強いらしい。新聞複数紙によると、さまざまな憲法学者が法案が違憲か合憲かについて、それぞれの見方を公表している。こちらも、違憲とみなす学者の方が多いように見える。国民の総意としては、反対が強くなっている・・・と言っていいだろうか。 しかし、「戦争法案」とも呼ばれる、今回の安保法案。「法案反対」という声をあげるだけで成立を阻止できるのだろうか? 自民党と公明党の議員がこの法案に投票して、その数が可決に足るものになったら、通ってしまうだろう。反対派(=野党勢力、ロビー団体など)による、与党票の切り崩し努力というのはどこまで進んでいるのだろう? そんなことを考えながら、毎週金曜の夜に行われている、国会前の法案反対と原発反対デモの様子を見るために家族と
先日Twitterで、「『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はなぜこんなにもヒャッハーできるのかをロジカルに解説した記事とか無いかな」というツイートを見た。たしかに言われてみれば何でだろうなーとハッとしたので、改めて自分なりに考えてみた。 まず最初に“ヒャッハー”の定義をしてから分析を始めようと思い、「疾走感、爽快感、予想外の驚きと笑い、それらが渾然一体となった心的状態が・・・」と理屈を捏ね回してみたのだが、いくら考えてもヒャッハーはヒャッハーだ。どうやっても定義できない。『マッドマックス』を観た人にはヒャッハーの一言で通じると思うので、さっさと話を始める。 全編ヒャッハーを維持するという芸当は、主に「物語が停滞しない仕掛け」、「爽快感を保つ仕掛け」、「観客の予想を裏切る仕掛け」の連打によってなされている。今回は、キャラクター、演出、アクションの3つの視点から『マッドマックス』がヒャッハ
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