トップ > 特集・連載 > アーカイブ2015 > 戦後70年 > 伝言 あの日から70年 > 記事 【伝言 あの日から70年】 4歳「スパイ」の汚名 沖縄戦 渡野喜屋の悲劇 Tweet 2015年6月22日 全身に飛び散った手りゅう弾の破片が、今も体内に残るという仲本政子さん=大阪市で 太平洋戦争末期の沖縄戦では、住民が根こそぎ軍事作戦に動員された。このため、投降する住民を日本兵が「スパイ」と見なし、殺害する事件が相次いだ。背景には、軍事機密の漏えいを防ぐ法律があったが、被害者のほとんどは正当な理由もなく、口封じのために殺された。加害者側の日本兵も飢えや恐怖に追い詰められていた。そんな中で起きた残虐な行為が、戦争の陰惨さを浮き彫りにする。 (安藤恭子) 七十年前、全身に飛び散った手りゅう弾の破片が、今も体をむしばむ。「私は、四歳で『スパイ』として処刑された」。沖縄県読谷村(よみたんそん)