われわれの住む世界は、まだまだ未知が存在する。量子力学もまたそのひとつ。ミクロの粒子が複数の場所に“同時”に存在する「量子重ね合わせ」と、それを観測することで粒子がひとつの状態に収束する「波動関数の収縮」は、研究者らの頭を悩ませてきた。 今回オーストラリア・グリフィス大学のハワード・ワイズマン教授とマイケル・ホール博士率いる研究グループは、SFに出てくるようなパラレルワールドが実際に存在すると提唱。この多世界解釈自体は古くからある仮説のひとつで、コペンハーゲン解釈と同様に有力視されているものである。 ワイズマンの仮説では、これらのパラレルユニバースは互いに干渉し合い、同時に反発し合いながら成長する。そしてこれらの特性こそが、量子力学が不可思議なふるまいをする説明になるのだという。 恐竜が絶滅しなかった世界や、自分が存在しなかった世界 もし「複数の干渉しあう世界(Many Interacti