演説でバイデン大統領と民主党の批判を繰り広げるトランプ氏=米南部アラバマ州カルマンで2021年8月21日、古本陽荘撮影 20年に及んだアフガニスタン戦争は、イスラム主義勢力タリバンがアフガンの実権を掌握する形で終わりを迎えた。米国人やアフガン人協力者の退避作戦は大混乱に陥り、タリバンと敵対関係にある過激派組織「イスラム国」(IS)系の「ISホラサン州」(IS―K)による自爆テロも発生して米兵13人が死亡した。 バイデン米政権の最重要課題である巨額の財政支出を伴うインフラ整備法案成立に向け前進し、機能しないと言われてきた議会が動き出していたところだっただけに、バイデン大統領にとっての政治的ダメージは小さくない。そして、政権の大失態を受けて、息を吹き返しているのがトランプ前大統領だ。 消えない熱狂 アフガンの首都カブールで混乱が続いていた8月21日。南部アラバマ州カルマンでトランプ氏の集会が開