ブックマーク / note.com/ryangyongsong (8)

  • レイシズムとは何か(3)──偏見からジェノサイドへ(2)|梁英聖

    前回ミシェル・ヴィヴィオルカの議論を用いて、レイシズムが差別・暴力といった実際の行為として現われるか、それとも偏見に留まっているかは、社会的条件しだいだ、ということを指摘した。 なぜこれが重要なのか。 それは差別現象が「差別アクセル」と「反差別ブレーキ」の対抗関係のなかで起きるからである。 この連載で考えたい問題意識をあらためて明確にしておきたい。 どんな社会的条件が「差別アクセル」になるのか(つまりレイシズムを激化させ差別・暴力という行為を生み出す効果をもつ条件)。また逆にどんな社会的条件が「反差別ブレーキ」となるのか(レイシズム激化を抑制し、差別・暴力行為への発展に歯止めをかけて、せいぜい偏見やマイクロアグレッションに留める効果をもつ条件)。 つまりレイシズムのピラミッドでいえば、下の階から上の階へとレイシズムを激化させる「差別アクセル」(赤の矢印)と、逆にレイシズムを上から下の階へと

    レイシズムとは何か(3)──偏見からジェノサイドへ(2)|梁英聖
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    wkatu 2020/05/08
    『私はピラミッドのレベル3以上への発展を阻止する実践を通じてでなければ、レベル2以下のマイクロアグレッションや偏見を克服する意味ある実践をつくれないと考えている』
  • 重度障がい者の新人国会議員への深刻な差別煽動──政治家と大学教員の差別煽動|梁英聖

    7月21日の参院選挙で重度の障害を抱えた舩後靖彦氏と木村英子氏の2名(れいわ)が当選した。マイノリティである障がい者の当選、しかも重度の障がいを抱える方の当選は画期的でした(ALS(筋萎縮性側索硬化症)で人工呼吸器をつける舩後氏と、幼少期の脊髄損傷による車いす生活の木村氏)。 しかし残念ながら2名の立候補以降、そして当選してからも、酷い差別がインターネット上で頻発・殺到しています。 例には枚挙にいとまがありませんが、一つだけ紹介しましょう。 れいわ維新の特定枠、素晴らしいと思いました。生きてるだけで大変な重度障害者を客寄せパンダにおこぼれ当選を狙う党首のクレバーさにはただただ感心するしかありません。僕も明日から車に障害者をくくりつけて優先駐車場使いたいと思います。 — †那須七氏† (@nasunanashi) July 21, 2019 「車に障害者をくくりつけて優先駐車場使いたい」?

    重度障がい者の新人国会議員への深刻な差別煽動──政治家と大学教員の差別煽動|梁英聖
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    wkatu 2020/01/12
    『差別は「思想」が引き起こすよりも、はるかに利害関係によって引き起こされる』
  • 一橋大マンキューソ事件の教訓から言えること──東大が大澤昇平を厳しく処分しない場合起こりうる事態について|梁英聖

    東大がグズグズと大澤昇平氏の処分を行わないため、氏は喜々として差別煽動を繰り返している。中国人差別に飽き足らず、東大情報学環の池亀彩准教授へのバッシングを行ってから、性差別煽動に拍車がかかっている。 東大女子は左翼が多いのでサヨ君におすすめです。 ちなみにウヨ君には私立大女子をおすすめします。 — 大澤昇平 :: AI 救国論 🇺🇳 (@Ohsaworks) December 17, 2019 いったい東大は、どこまで差別煽動をエスカレートさせておくのだろうか。 東大は緊急に理事会を開いてでも大澤昇平を処分し、氏のいままでの差別煽動効果を否定するべく強い調子の反差別声明を出すべきであろう。 大澤氏を放置することは、非常に危険だというほかない。 そう自信をもって言える。 なぜか。それは私が一橋大学で、すでに3年も同じ経験をしているからだ。 私は一橋大学でジョン・マンキューソ准教授から、研

    一橋大マンキューソ事件の教訓から言えること──東大が大澤昇平を厳しく処分しない場合起こりうる事態について|梁英聖
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    wkatu 2019/12/21
    第2のピークの話が生々しい/『大学が加害者を処分しないことはそれじたいが加害者の報復を招き差別煽動を激化させる。また新聞記者や弁護士など人権を擁護するはずの人びとさえ傍観する口実を与える。』
  • 東大大澤昇平事件を、大澤=三浦瑠麗=マンキューソ問題としてみる必要性─差別の効果に関与し抑制する大学の責任|梁英聖

    11月20日に「中国人は採用しません」などとツイッターで差別を煽動した東大大澤昇平氏が大きな問題となった。だがSNSをみるかぎり、世間の東大への批判はおさまりをみせつつあるようだ。東大の情報学環が24日付で声明を出し、先週調査チームを立ち上げたと公表されたことは大きかった。 ところが、当の東大大澤昇平氏はひっそりと今日、次のツイートを投稿した。 大澤昇平氏が投稿した「サルでもわかる」解説 大澤氏はあくまでも自分が差別したとは認めず、AIの「過学習」のせいだとしている。それでも批判は止まない。だから「サルでもわかる」解説を世に送ったというわけだ。 氏はまったく何も反省していない。 大澤氏は自分がなにをしているのかさえも、恐ろしいことに、わかっていそうにない。 氏のAIをもちだせば差別を正当化できると考える理解がいかに間違っているかは、これまでの連載(下記リンク)を読んでもらえればわかるので、

    東大大澤昇平事件を、大澤=三浦瑠麗=マンキューソ問題としてみる必要性─差別の効果に関与し抑制する大学の責任|梁英聖
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    wkatu 2019/12/09
    『ここで想定されているのは、日本型反差別が想定するような、無知と無意識からくる、誰もがしてしまうような差別ではない。確信犯的に、意識的に、ときに組織化された形をとるタイプの差別が起こりうると想定』
  • 日本型謝罪テクノロジー(7)大坂なおみ氏を差別した芸人Aマッソらの謝罪を検証してみると|梁英聖

    報道によると、去る9月22日東京で開かれた「思い出野郎Aチーム presents ウルトラ“フリー”ソウルピクニック」なるイベントで登壇したお笑いコンビAマッソが、大坂なおみ氏の肌の色(人種)をネタにした差別を行いました。そして2日後の24日に、Aマッソと所属事務所のワタナベエンターテインメントはサイトで謝罪文を公表しました。 加害者やその所属企業が素早く謝罪したことは評価すべきでしょう。しかしこの謝罪も残念ながら、①事実関係と②どんなルール違反であるかをあいまいにしたまま、アタマを下げてその場をしのぐ日型謝罪テクノロジーなのです。 以下、まずはワタナベエンターテインメントの謝罪の何が問題なのかを、次の図を使って検証したいと思います。 つまり、 ①差別・人権侵害した事実関係を明らかにしたか ②どんなルールにどう違反したかをどう判断したかを明確にしたか ③上の①と②で明らかになったルール違

    日本型謝罪テクノロジー(7)大坂なおみ氏を差別した芸人Aマッソらの謝罪を検証してみると|梁英聖
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    wkatu 2019/09/27
    『日本の政治家や企業は①真相究明と②ルール違反判断をあの手この手で回避する技術を、戦後半世紀近く練り上げてきている』
  • 一橋マンキューソ(17)副学長が委員長の一橋大学ハラスメント対策委員会から、教員の差別録音を公開したことがハラスメントに当たると訴えられました(通知全文公開)|梁英聖

    一橋マンキューソ(17)副学長が委員長の一橋大学ハラスメント対策委員会から、教員の差別録音を公開したことがハラスメントに当たると訴えられました(通知全文公開) 一橋大学ハラスメント対策委員会(以下、ハラスメント委員会)から、私が訴えられました。 なんと一橋大学マンキューソ准教授の差別発言(「バカチョン」や「グーク」や「コリアンは頭がおかしい!精神科に行け!」)を録音した音声を公開していることがハラスメントにあたるというのです。 これは信じがたいほど酷いセカンドハラスメントです。 録音を公開したのは私が代表をつとめるARIC(反レイシズム情報センター)ですが、しかし教室での差別を録音したのは匿名の学生の通報者の方です。 これは教員の差別発言を録音した勇気ある匿名学生に対する恫喝でありセカンドハラスメント(二次的な加害)にほかなりません。 マンキューソ准教授の差別を擁護し、差別を批判する学生を

    一橋マンキューソ(17)副学長が委員長の一橋大学ハラスメント対策委員会から、教員の差別録音を公開したことがハラスメントに当たると訴えられました(通知全文公開)|梁英聖
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    wkatu 2019/09/25
    文面上はどっちにも解釈可能のように思うが、これまでの大学側の対応を振り返ると、実際にこういう展開になっても驚きはしないだろう
  • 日本のレイシズムの特殊性についての試論――ネイション(国民)とレイス(人種)の日本的癒着について|梁英聖

    ※この原稿は拙著『日型ヘイトスピーチとは何か』(影書房)に入れなかった草稿を元に書いた試論です。 在日外国人へのレイシズムを理解する上で最も重要なことの一つは①国民と②人種・民族というカテゴリをきちんと分けて考えることだ。①国籍の区分線と②人種・民族の区分線を区別することと言い換えてもよい。 だが日ではこれが大変難しい。そのことをよく表す次の記事をお読み頂きたい。 〈10年ぶり和製力士V〉 琴奨菊が二〇〇六年初場所の栃東以来、日出身力士として一〇年ぶりに優勝した。「日人」でなく、「日出身」と表記するのは理由がある。二〇一二年夏場所で、旭天鵬(現在は引退して大島親方になっている)が優勝したからだ。 一九九二年にモンゴルから来日した大島親方は二〇〇五年に日国籍を取得し、翌年に日人女性と結婚。優勝した時は、日人だった。 旭天鵬が優勝した日を境に、「栃東以来途絶えている日人力士の

    日本のレイシズムの特殊性についての試論――ネイション(国民)とレイス(人種)の日本的癒着について|梁英聖
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    wkatu 2019/08/10
  • 一橋マンキューソ(13)大学がマンキューソ氏にだけ特別に認めた、「バカチョン」発言を許す恐怖の「表現の自由に関する契約」|梁英聖

    毎日新聞、朝日新聞でマンキューソ准教授のハラスメントについての記事が出たおかげで、ようやく一橋大学で横行してきたマンキューソ准教授の差別・ハラスメントが社会問題化しはじめました(記事リンク)。 このブログで書き続けた通り、2016年12月のARIC研究会襲撃事件からじつに2年半。それまでどのジャーナリストも取り上げてくれませんでした。長かったです。 (2年半にわたるマンキューソ准教授のハラスメントについては下記をご覧ください) 今後大きく流れは変わるでしょう。 一橋大学はもう、何らかの対応をせざるを得なくなっています。学生の2年半もの抗議を全く無視してきた一橋大学が、マスコミ報道を受けてどう対応するのでしょうか。 ちなみにこのブログや私のツイッターは一橋大学の執行部や総務部が見ているらしいです。ぜひ読んで、キャプテン・オブ・インダストリー(一橋大学の理念)らしく、「バカチョン」発言したマン

    一橋マンキューソ(13)大学がマンキューソ氏にだけ特別に認めた、「バカチョン」発言を許す恐怖の「表現の自由に関する契約」|梁英聖
    wkatu
    wkatu 2019/08/06
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