ブックマーク / www.jstage.jst.go.jp (15)

  • ジェンダー論的転回が明らかにする日本宗教学の諸問題

    稿ではジェンダー論的転回(gender-critical turns)が明らかにする日の宗教研究の問題点を概観し、それらを修正するいくつかの方向性を提示していく。この作業にあたり、筆者と個人的な交流があるウルスラ・キング(ブリストル大学名誉教授)とモーニィ・ジョイ(カルガリー大学教授)という二人のフェミニスト宗教学の開拓者・先駆者(trailblazer)の理論的テクストの重要性を、日で文脈化していく。宗教はグローバルなジェンダー正義を保障するための重要で積極的な要因となりうる。宗教の象徴力と組織力が強大であるがゆえに、宗教はジェンダー平等に敏感なものへと再構築される必要があると主張していく。結論部では、宗教と女性の主体を巡る近年の言説の陥穽とそれが日の宗教研究に及ぼす個別の影響について考察する。

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    wkatu 2021/03/01
  • 豊かさという幻想-「消費社会」批判, 姉歯曉著, 桜井書店, 2013年

    Online ISSN : 2189-7719 Print ISSN : 1882-5184 ISSN-L : 1882-5184

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    wkatu 2020/12/31
    サブプライムローン破綻から見えてきたアメリカの消費の実態を分析することで、かつてダニエル・ベルや山崎正和が提示した「脱工業化=サービス化が脱資本主義」というテーゼの誤りを示そうとした書籍
  • 最近の男性学に関する論争と私

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    wkatu 2020/01/09
    平山亮の呵責のなさには少々耐え難いものを感じてはいるが、「フェミニズムは男性の役にも立つ」論への批判は全く同意。特権を剥ぎ取られ実は自分は思っていたよりも"劣等"だったと自覚するのは苦痛に決まっている
  • ジャック・ランシエール『無知な教師』と分有/平等の哲学

    Online ISSN : 2432-3195 Print ISSN : 0285-080X ISSN-L : 0285-080X

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    wkatu 2020/01/02
  • 〈社会的な死〉を刻印された者たちへ 桐野夏生『グロテスク』における追悼のゴシップ

    1997 年に発生した東電OL 殺人事件は、東京電力で総合職を勤める被害者が夜には売春婦 として客引きをしていたことが明らかになると、一気に報道が過熱した。週刊誌を中心に 行われた被害者の私生活を暴くような報道は、売春婦が規範的な市民から疎外され、それ 故にその死が嘆かれえないことを示している。論では、こうした売春婦の死を悲嘆し追 悼する作品として、桐野夏生『グロテスク』(2003)を取り上げる。 東電OL 殺人事件をモチーフに書かれた作では、二人の売春婦が殺害される。論では、 二人の姉であり、同級生である語り手の「わたし」の語りに着目をする。「わたし」は売春 婦の悪口=ゴシップを言いながらも、最終的には彼女たちの「弔い合戦」を行う。こうし た弔いはどのようにして可能になるのか。作には、客観的なゴシップの「語り手」であ ろうとしていた「わたし」が、徐々に「語られる対象」としての「わ

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    wkatu 2019/12/17
    フロイトのメランコリー、デリダの喪による追悼のゴシップ/家父長制規範を語っていた『「語り手」が、そうした彼女たちを模倣し、その生を体内化……疎外された彼女たちの死が亡霊となり、語りの内側に憑りついた』
  • イギリスのサッカー研究の系譜とカルチュラル・スタディーズ

    イギリスのカルチュラル・スタディーズはどのようにサッカーというポピュラー文化に着目し、それを真剣に研究の対象やテーマにしていったのか。サッカーのカルチュラル・スタディーズがイギリスで出現してくる背景や文脈はどのようなものだったか。そして、現在のカルチュラル・スタディーズはどのようなモードでサッカーを批判的に理解しようとしているのか。論はこのような問いに答えていきながら、過去50年に近いサッカーの現代史とカルチュラル・スタディーズの関係を系譜的に振り返り、その概観を示すことで、これからサッカーのカルチュラル・スタディーズに取り組もうとする人たちにとって、サッカーとカルチュラル・スタディーズとの基礎的な相関図を提供する。 その余暇としての歴史はさておき、現代サッカーの社会学的研究は、サッカーのプレーそのものではなくサッカーに関わる群衆の社会学として、「逸脱」と「モラル・パニック」をテーマに始

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    wkatu 2019/11/13
  • 高学歴が家父長制意識に及ぼす影響についての比較社会学

    稿では, 東アジア・東南アジア社会の「圧縮された近代」に伴う急速な家族の変容と, 価値観の変容を背景として, 家父長制意識の多様性とその意識に対する高学歴の影響を計量的に分析した. まず, 瀬地山角の東アジアにおける家父長制研究より, 家父長制意識を父権尊重意識と性別役割分業意識の2つの軸で捉え, I家父長主義, II父権型平等, III自由・平等主義, IV分業型自由の4つの型に整理した. 次に, 日, 韓国, 台湾, 中国, ベトナム, タイの6地域のデータから, その2つの意識の平均値を比較した. さらに, 年齢などの変数を統制したうえで, 二項ロジスティック回帰分析による多変量解析を行った. 分析の結果, これら6地域の家父長制意識の相対的な布置関係が明確に示された. 中国台湾は家父長主義, 韓国は父権型平等, 日は自由・平等主義, タイとベトナムは分業型自由に分類された.

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    wkatu 2019/06/14
    興味深いのは、これはあくまで「意識」についての分析であり、必ずしも実態を反映したものではないという点。日本は「自由・平等主義」に位置づけられているが、性的分業に関しては概して意識と実態は逆になるという
  • 海外の新事例から学ぶ「ねつ造・改ざん・盗用」の動向と防止策

    研究不正(稿ではねつ造・改ざん・盗用をまとめて「研究ネカト」と呼ぶ)に対する日の防止策は,米国に約25 年遅れ,現在も,遅れたままである。研究ネカトに対する日の「関心」はとても低い。「関心」が低ければ,対策も不十分で,知識・スキル・考え方は貧弱になる。稿では,日の現状を少しでも良くするために,海外から学ぶ点を指摘した。それらは,米国・研究公正局(ORI),学術出版規範委員会,出版後論文議論サイトの設立・活動・対処であり,また,ミレーナ・ペンコーワ,ドンピョウ・ハン,ディーデリク・スターペル,アンジェラ・エイドリアン,スコット・ルーベンなどの事件例,捕出版社,査読偽装の新動向である。

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    wkatu 2019/05/15
  • 社会的支配志向性と外国人に対する政治的・差別的態度:日本人サンプルを用いた相関研究

    The relationships between social dominance orientation (SDO) and political attitudes and prejudice have been investigated mainly in Western societies, with little known about them in other societies, especially in Japan. In this study, we examined the external validity of the SDO scale and the relationship between SDO and discriminatory attitudes toward foreigners using samples of Japanese undergr

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    wkatu 2018/12/16
  • スティーブン・レヴィツキー、ルカン・ウェイ著『競争的権威主義――冷戦後のハイブリッド体制――』

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    wkatu 2018/04/07
    市民の抗議運動は必ずしも重要ではない、イデオロギーや社会の経験と言った非物質的側面の重要性など、思ったより論争的な論点が多い。
  • クラスサイズと学業成績および情緒的・行動的問題の因果関係

    クラスサイズ(学級の人数)が学業成績および情緒的・行動的問題に及ぼす影響について,要因の交絡とデータの階層性という2つの方法論的問題に対処した上で検証した。第1に,学年ごとの人数によってのみクラスサイズが決定されている学校を調査対象とする自然実験デザインにより,学校の裁量に起因する要因の交絡や逆方向の影響の発生を防いだ。第2に,マルチレベルモデルの一種である交差分類(cross-classified)モデルを用いて,データの特殊な階層性を適切にモデル化した。第3に,学校内中心化によって学校間変動を除外することで,クラスサイズの純粋な学校内効果を検証するとともに,学校規模との交絡を回避した。9回の縦断調査で得られた小学4年生から中学3年生のデータ(11,702名,のべ45,694名,1,308クラス)に基づく分析の結果,クラスサイズの拡大は,(a)学業成績を低下させること,(b)教師からのサ

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    wkatu 2018/03/07
  • 児童期の性的虐待被害とその回復をめぐる法と心理(法と心理学会第15回大会 ワークショップ)

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    wkatu 2018/02/18
  • 消費社会における現代宗教の変容

    稿は、現代社会に大きな影響を与えている消費という問題に注目して、マーケット論的視点から消費社会における現代宗教の変容を理論的に論ずることを目的としている。まず、宗教社会学理論において著名なR・スタークの経済的マーケットモデルを批判的に検討する。その上で、彼のモデルに代えて、ベビー・ブーマーたちの宗教意識とアメリカの宗教状況を明らかにしたW・ルーフの「スピリチュアル・マーケットプレイス」という概念と「探求」という心理的な志向性に注目する。次いで、現代社会の消費をめぐる議論を紹介しながら、「セラピー的な自己」とそれをターゲットとした聖地巡礼ツーリズムを検討する。最後に、宗教的マーケットと世俗的なそれとの融合という状況において出現している「軽い宗教」の存在が示すように、世俗化か再聖化か、という二項対立的な理論的議論は消費社会における宗教の変容の理解には有益でないことを示唆したい。

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    wkatu 2018/01/29
    スピリチュアル・マーケットに適応した「軽い宗教」の出現/『社会の再聖化とみえる状況は宗教的領域の拡張や拡散ではなく、消費文化を動力とした宗教的領域とその他の領域との相互浸透の深化を意味』
  • 徳川日本における「性」と権力

    Online ISSN : 2186-5086 Print ISSN : 1346-924X ISSN-L : 1346-924X

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    wkatu 2016/05/26
  • 怒りの利己性:公正敏感さは怒りの道徳感を誘起するか

    義憤(moral outrage)とは,ある出来事やそれに関与した人物の行動が道義に反しているという知覚によって引き起こされる怒りのことを指す。怒りの研究者たちはこれまで,道徳違反を目の当たりにしたときには義憤が喚起されると仮定してきた。ところが最近の研究によれば(たとえば,Batson, Chao, & Givens, 2009),怒りの喚起は自分(あるいは自分の同胞)が危害を加えられたときにしか確認されず,私憤(personal anger)が怒りの質であると指摘する者もいる。そこで研究は,公正に対する敏感さ(justice sensitivity)という人格特性に注目し,義憤とは正しさに過敏に反応する人たちにみられる制限的な感情反応ではないかと予測した。日人参加者に対して架空の拉致事件に関する新聞記事を読ませ,そのとき感じた怒りの強さを答えさせた。その結果,どんなに公正に敏感な

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    wkatu 2015/11/28
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