今夏、電力価格のこれまでの常識が大きく変わるかもしれない。太陽光発電の影響が大きくなり、日中価格が夜間価格を下回る現象が顕在化し始めている。猛暑の日中に電力価格がピークをつけるという過去の常識が通用しなくなったとき、何が起きるのだろうか。 今年は梅雨入りが早い。梅雨ともなれば日差しが少なくなる一方で、湿度が上がり、夏に向けた冷房需要が立ち上がる季節だ。例年であれば、電力需要が伸び始めると同時に日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格が少しずつ上昇していく。ところが、今年は様相が違う。 グラフ1を見て頂きたい。上段は大阪の1日の最高気温とその日の天気予報(晴れか雨かなどのマーク)記した。下段は、関西電力管内の日中価格(7時~16時:日照が期待できる時間帯)と夜間価格(20時~翌4:00:日照が期待できない時間帯)のそれぞれの平均の推移である(2018年3月~6月初め)。