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ブックマーク / econ101.jp (8)

  • ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)

    通説では,1990年にかの不動産バブルがはじけてから日は「失われた○十年」に苦しんできたという話になっている.実のところ,一人あたり GDP を見ると,他の豊かな国々にくらべて日の実績が見劣りしはじめた起点は1990年ではなく1997年に思える.97年といえば,アジア金融危機のあった頃だ. この「失われた○十年」論に対して典型的に向けられる反論では,こう語られる――日が停滞しているように見えるのは,大半が人口の高齢化によるものであって,実際の生産性で見ると日は2000年頃から問題なくやっている.新しく出た Fernandez-Villaverde, Ventura, & Yao の論文は,こう主張している: 多くの先進諸国では,この数十年で,高齢化にともなって,一人あたり GDP成長と労働年齢の成人一人あたり GDP 成長のちがいは大きくなってきている.日のように一人あたり GD

    ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)
  • ポール・ローマー「利上げは頭がおかしい」(2023年10月26日)

    ブルームバーグ通信での「FRBは何をすべきか?」というインタビュー(ここでは記事になっている)で、私は以下のように答えた。 「利上げは頭がおかしい」 これは文字通り受け取っていただきたい。 事実はいかなる時も理論に勝る 私が最初に言及したのは、起こってきた出来事を誰も予測できなかった事実だ。インフレは、認知できる雇用の減少やGDPを低下させずに、劇的に低下した。我々が今できる最善のことは、事実に特段の注意を払いながら、暗中模索を続けることだ。最悪の対応は、事実と矛盾している教科書的分析への依存に回帰することだろう。 事実は何を示しているのか? インフレの低下水準と低下速度の両方から、インフレ率が目標水準の2%に、2、3ヶ月以内に達する可能性がある。 もし、FRBが目標水準での安定を真剣に考慮するなら、今すぐにでもインフレの低下ペースを緩める必要がある。 不確実性についてはどうだろうか? た

    ポール・ローマー「利上げは頭がおかしい」(2023年10月26日)
    wktk_msum
    wktk_msum 2023/10/31
    米大統領選も相まって利下げくる??どうなるんやら
  • ノア・スミス「いろんな経済学の派閥を採点してみると」(2023年7月13日)

    2020年からのインフレを正しく理解したのは誰だろう? パンデミック後に高まったインフレを鎮める戦いは着々と進んでいる.FRB が実際に目標に見据えているものにとても近い数値であるコアインフレ率は,前月との比較で 2% にまで下がっている: コアインフレ率は少しばかり上げもどすだろうけれど,それでも,他のどのインフレ指標を見ても,正しい方向に向かっている.というか,モノは先月よりも安くなってるし,サービス価格のインフレ率も下降傾向にある.最新の賃料を示す各種の数値を見ても,サービス価格は先月より下がってきてる.インフレをはかる各種の数値のなかでも外れ値に比較的に影響されにくい数値を見ても,そのすべてが同じ傾向を示している.基的にすべてのインフレ数値が下に向かっているのを示す表を載せておこう.どの数値も,FRB の 2% インフレ目標に近づいてきている: 2020年以前のような低インフレで

    ノア・スミス「いろんな経済学の派閥を採点してみると」(2023年7月13日)
    wktk_msum
    wktk_msum 2023/09/07
    "ビットコインを支えるデジタル・インフラだって劣化してるだろうから"ここさっぱりわからん。何で急に自分の願望語ってんの?/Bitcoinが止まる、って無邪気に信じてそう公言する人が見られるのってあと何年続くかね
  • ノア・スミス「資産価格が下がったときに,富はどこに行くの?」(2022年6月16日)

    ただ無に帰するんだよ 「ふわふわのふわりんさ,妖精さんの光の粉だよ.存在しちゃいない.物質じゃない.元素表なんかに載っちゃいないんだよ.」――マーク・ハンナ 株式市場や暗号通貨市場の崩壊について,このところずいぶん書いていて,たまに,こんなことを言ったりする――「2021年後半のピーク時に比べて,想定元の2兆ドル以上が,いまや消え去ってしまっている.」 すると,こんな質問が寄せられることがある.「その富はいったいどこに行ったの?」 一言で答えるなら,どこにも「行って」はいない.消失したんだ.存在をやめてしまったんだよ.とはいえ,そんなことを聞かされても,自然にピンと直観でわかる話じゃないよね.「なにがどうなれば富が消失してしまうなんてことが起こりうるのよ.」 そこで,今回の記事ではそのへんがどういう仕組みになっているのかを解説しよう.このあと読んでもらうとわかるように,これには政策への含

    ノア・スミス「資産価格が下がったときに,富はどこに行くの?」(2022年6月16日)
  • ジョン・ダニエルソン「暗号通貨の終わりの始まり」(2022年11月29日)

    暗号通貨はほんの10年で無名の存在から1兆ドル規模の価値にまで驚異の成長を遂げた。しかしながら稿では、そうした成功に火を付けた要因が停滞することで暗号通貨は今や終わりの始まりを迎えていると論じる。世間では暗号通貨が気にされることはあまりないが、暗号通貨は強く必要とされていた改革を金融システムに迫ったという重要な功績を残すだろう。 暗号通貨はほんの10年で無名の存在から1兆ドル規模の価値にまで驚異の成長を遂げた。暗号通貨は世界の指導者から賛否両論を浴び、一部の国では法定通貨となった。 暗号通貨の短い生涯は2つの段階に分けられる。無名の存在からの急速な価格上昇期と、その後の国際的な認知、論争、激しく変動しつつも右肩上がりとはならなくなった価格を特徴とする長い期間だ。こうした特徴は、今や暗号通貨が最終段階、終末期を始めつつあることを示している。暗号通貨が重要な功績を残すだろう。たとえ暗号通貨の

    ジョン・ダニエルソン「暗号通貨の終わりの始まり」(2022年11月29日)
  • ビル・ミッチェル『日本はMMTの実証にならないという嘘話 — Part 1』(2022年1月3日) 

    Bill Mitchell, “The Japanese denial story – Part 1”, Bill Mitchell – Modern Monetary Theory, January 3, 2022 さて、もう2022年となり、このブログも18年目に突入した。私がこれまでのキャリアを通じて、日経済をかなり詳細に研究してきたことは、いつもブログを読んでくれている読者ならご存じだろう。1992年初めに日が史上最大の資産価格バブルの崩壊を経験したとき、私が追求していた問題と注目していたデータは、それ以来自身のマクロ経済学の研究方法を形作る上で重要なものとなった。 私の考えでは、日は新自由主義の狂気(信用膨張、無謀な不動産投機、そして暴落)に早くも取り憑かれていた国家の一つであり、またより責任ある財政政策(当時の状況ではGDP比10%を超える財政赤字を維持しなければならなか

    ビル・ミッチェル『日本はMMTの実証にならないという嘘話 — Part 1』(2022年1月3日) 
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    wktk_msum 2022/10/10
  • ノア・スミス「インフレは本物だ,次は FRB が打つ手しだい」(2021年11月11日)

    [Noah Smith, “Inflation is real; now it’s up to the Fed,” Noahpinion, November 11, 2021] バイデンの政府支出政策は,インフレに大して影響しないだろう. 〔主にアメリカのインフレ率上昇について〕「一過性チーム」と呼ばれてる人たちにも,2種類ある.ひとつは,こう分析する人たちだ――「サプライチェーンの混乱やパンデミック後の需要変化といった一過性の供給側要因だけがインフレを引き起こしているので,そのうち勝手に収まるよ.だから,政策担当者は心配しなくていい.」 こちらが目立つ方のグループだ.いま,このバージョンの「一過性チーム」はコテンパンになってる.〔アメリカで言う〕コアインフレ率は広範なインフレをはかる数字として広くいちばん広く使われている.今月のコアインフレ率は, 0.6% になってる.年率換算で 7.4

    ノア・スミス「インフレは本物だ,次は FRB が打つ手しだい」(2021年11月11日)
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    wktk_msum 2021/11/27
    やっぱ庶民はBitcoin買った方がいいな。インフレの制御なんて難しいでしょ
  • デイビッド・アンドルファット「Fedcoin:政府仮想通貨の望ましさについて」(2015年2月3日)

    関するJ.P.Koning氏のブログ記事だった。International Workshop on P2P Financial Systems 2015(P2P [1] … Continue reading 金融システムについての国際会議2015)の講演に招かれたとき、この会議を始めるにあたってFedcoinについての話すのは興味深いし挑発的な方法になるだろうと思った。私のプレゼンテーションはここで見ることができるが、このブログでやりたいことは私が会議で行った議論のいくつかを明確にすることだ。 以前のエントリでも述べたように、私は「決済システム」を口座からの引き落としや入金のためのプロトコル(一連のルール)として、「貨幣」を広く合意された記録保持装置として、そして「金融政策」を貨幣の供給を長期的に管理するためのプロトコルとして、捉えている。 仮想通貨ビットコインは、ビットコインと呼ばれる通

    デイビッド・アンドルファット「Fedcoin:政府仮想通貨の望ましさについて」(2015年2月3日)
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    wktk_msum 2021/03/06
    "…Fedcoinの目的は他の仮想通貨と競合することであり、他の仮想通貨が提供できない特性(米ドルとの交換レートの安定性の保証)を提供する"Stable ActはじめDefi規制強化、Ripple消失の可能性はあるし、CBDC系の存在感は増すか
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