お正月は父方の祖母の家に集まって過ごす。よくあることなのかもしれないけれど、女性が全ての支度をして、テレビを見ながらお酒を飲む男性陣に振る舞う。 揚げ物をして、油のにおいに酔った頃、くたびれた油で揚げたカキフライを食べる屈辱。それを幸せなお正月とする場にいなければならない停滞感。 そして食器を下げて洗い物をする。 父はいい。偉そうに指示をしてきても、育ててもらった恩があるから。叔父も従兄弟もいい。親戚とはいえ他所の家のことだから。でも兄が当たり前のように先に食べて、ようやく席についた私に「お疲れ」と言ったのが許せない。洗い物を拒んで、なにもせずにいて恥ずかしくないと言ったことに腹が立つ。 おそらくは私の方がたくさん稼いでいて、残業もしていて、日頃から家事をしているのに。それを当たり前と見なす親戚一同に腹が立つ。なにもできないくせに。無能が。と心のなかで毒づく自分も、口に出して「なんでしなく
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