2016.10.24 広告が提示する“女”とは一体誰を差しているのか。資生堂『インテグレート』の“女の子物語”とマーケティングデータ 資生堂『インテグレート』のCM2作に批判が殺到し、放映中止となった件。当初は賛否両論の意見がSNS等に噴出していたが、現在はすいぶんと沈静化された印象を抱く。その間、様々な意見を拝読・拝聴した当方は、改めて同CMに対する視聴者女性たちの“目の付け所”や“問題の焦点”が、個々に異なる点に興味を覚えた。 今さらではあるが、同CMの内容を簡潔におさらいしておきたい。主人公は、25歳前後の社会人女性3名。1作目では、25歳になった彼女たちが「もう女の子ではない。ちやほやされない」ので「大人のイイ女を目指そう」と宣言する物語設定に対し、年齢蔑視のエイジズム、台詞に現れる動機がネガティブ、女性蔑視等の非難が寄せられた。 会社を舞台とした2作目では、主人公の1人が男性上司