JR大阪駅周辺に大型書店の出店が相次ぎ、ターミナル駅周辺の大型書店の集中度が日本一になっている。商業ビルが建設ラッシュで過剰供給となり、賃料の下落が止まらない大阪市内のオフィスビル事情を見透かし、書店側が格安で出店しているためだ。書店の売上維持と電子書籍対策もあって、大型店の新規出店に拍車がかかる構図だ。 売り場面積1650平方メートル(500坪)以上の大型書店は3月時点で、大阪駅の半径600メートルに6店ある。大型書店の集中で知られる東京・新宿の4店をはるかにしのぐ。書店事情に詳しい出版社「アルメディア」(東京都)は「集中度は大阪が日本一」と話す。売り場面積は800平方メートル余りの三省堂書店も5月、大阪駅北側の専門店街「ルクア」に出店する。 大型書店の出店攻勢は、不動産不況と密接な関係がある。 不動産仲介の三鬼商事によると、10年のオフィスビルの一坪(3.3平方メートル)当たりの平均賃