復興の陰で/電子化済み漫画、電子化 ファイル形式変換のみ コンテンツ事業 東日本大震災の復興予算を投じた「コンテンツ緊急電子化事業」が本来の事業目的と異なっている問題で、受託団体の日本出版インフラセンター(JPO、東京)が電子化したとする漫画本のほぼ全てが、既に電子書籍として流通、販売されていたことが8日、関係者への取材で分かった。漫画本は約3万冊に上り、事業全体の半数近くを占める。 漫画本のほとんどは事業でデータのファイル形式の変換だけがなされた。出版関係者から「既に流通する電子書籍のファイル変換はデジタルデータ化といえず、単なる数合わせだ」と疑問視する声が相次いでいる。 JPOは電子化書籍6万4833冊のタイトル一覧表をホームページで公開しており、漫画本は半分近い2万9861冊に上る。 関係者によると、ほとんどの漫画本の版元は大手出版社で、事業が実施される前に電子書籍として存在し