[Tyler Cowen “Why don’t cities grow without limit?,” Marginal Revolution, January 1, 2018] 言い換えると、「アトランタやロサンゼルスになにもかも放り込んでしまわないのはどうしてだろう?」 ポール・クルーグマンがこの話題についていいブログ記事を書いている。 (…(かつて、あちこちに農地が散在していたことで、田舎の後背地に仕える小都市が生き延びていた。ところが、数世代を経て、いまのぼくらが暮らす経済では、小都市はひとえに歴史的な幸運まかせになっている。そして、その幸運はやがて底をつきがちだ。 クルーグマンが言うには、均衡にいたるまでのプロセスは長く緩慢なものではあってもやがて小都市は姿を消していく。クルーグマンが言っている論点はどれも基礎がしっかりしているけれど、多くの人たちの予想をこえる規模で小都市が存
[Scott Sumner, “Abenomics after 5 years,” TheMoneyIllusion, December 29, 2017] 安倍はインフレ率を高めると約束して2012年12月の選挙に大勝した。その後、2014年と2017年でも大差をつけて選挙に勝利した。次々に首相が登場しては退場していく日本で、こういう政治的勝利は異例だ。それに、貯蓄に頼る高齢者だらけの国で、インフレをこれほど大きく問題にした点でも異例だ。(アームチェア公共選択理論はこれくらいにしておこう。) さて、あれから5年経って、高い人気を博している以外に、安倍はどんな様子だろうか? アベノミクス最重要の影響は名目GDPだった。2012年選挙までは下降傾向をつづけていた: 実態は、この Fred のグラフが示しているのよりも上回っている。名目 GDP は 544.9兆円に上方修正されたうえに、第3四
●Tyler Cowen, “Maternal role models”(Marginal Revolution, March 5, 2004) ・・・(略)・・・成長期の子供を抱えながらも母親が外に働きに出ている。そんな家庭で育った兄弟姉妹が大人になってから就く職業の社会的地位の高さはその性別によってそう大きくは違わない傾向にある。それとは対照的に、子供が成長期の時に母親が外に働きに出ていない家庭――その家庭で育つ女の子には働く上での同性の身近な(血の繋がった)お手本がいないことになる――ではその家庭で育った兄弟姉妹が大人になってから就く職業の社会的地位の高さはその性別によってかなりの違いが見られる。私が検証したデータは次のような結果を示している。まずは子供が成長期の時に母親が外に働きに出ていなかった家庭のケースだと、その家庭で育った女児は兄ないしは弟よりも大学を卒業する確率が15%程度
[Simon Wren-Lewis, “The politicisation of immigration,” Mainly Macro, December 16, 2017] ここに書く話はイギリスの経験にもとづく議論だけれど,アメリカにも同じように当てはまるように思う. どうして右派の政治家たちは反移民プラットフォームを押し出しているんだろう? わかりきった答えを言えば,「移民は彼らの支持者にとって重要な問題だから」だ.これは確かに正しい.しかし,他にもさらに要因があると思う.これを例示しているのが,下記のグラフだ.先日『フィナンシャルタイムズ』にセバスチャン・ペインが書いた記事に載っている. 見だし: EU離脱派と残留派の分断はアイデンティティ政治に突き動かされている一方,支持政党は経済に関する左派的見解と右派的見解に結びついている. 所得再分配といった伝統的な左派-右派の話題につい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く