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ブックマーク / voxwatcher.blogspot.com (5)

  • Alan Blinder 「ケインズ経済学」

    Alan S. Blinder, “Keynesian Economics”(The Concise Encyclopedia of Economics, Library of Economics and Liberty) ケインズ経済学(Keynesian economics)は、経済における総支出(total spending)-総需要(aggregate demand)とも呼ばれる-に関する理論であり、総需要が生産やインフレーションに及ぼす効果を理論的に研究する立場の一つである。これまで種々雑多なアイデアに対して「ケインズ経済学」という用語が(時に誤って)あてがわれてきたが、ケインズ経済学の中心的な教義(tenet)は以下の6つのポイントから成っているのではないかと思われる。はじめの3つのポイントは、現実の経済のメカニズム(経済はどのように機能するか)に関する視点をまとめたものである

  • Todd Keister 「なぜ名目金利には「ゼロ下限制約」が存在するのだろうか?」

    Todd Keister, "Why Is There a “Zero Lower Bound” on Interest Rates?"(Liberty Street Economics, November 16, 2011) 「名目金利には「ゼロ下限制約」("zero lower bound")が存在する」と経済学者が発言しているのを耳にしたことがある人もおそらくいることだろう。「名目金利には「ゼロ下限制約」が存在する」というのは、言い換えれば、名目金利がゼロ%以下の水準に低下することはありそうもない、ということである。確かにいくつかの市場金利が現実にマイナスを記録したエピソードを―遠い過去からだけではなく、つい最近からも―見つけ出すことはできるものの、市場金利がマイナスを記録した事例というのは非常に限られている。このエントリーで私は次の2点を説明しようと思う。第1に「なぜ原則的には名目

  • Anna Maria Mayda and Kevin H. O’Rourke 「大きな政府とグローバリゼーション;政府と市場の補完的な関係」

    Anna Maria Mayda and Kevin H. O’Rourke 「大きな政府とグローバリゼーション;政府と市場の補完的な関係」 Anna Maria Mayda and Kevin H. O’Rourke, “Big governments and globalisation are complementary”(VOX, November 12, 2007) 貿易の自由化は勝者と敗者を生み出すが、勝者は敗者が被る痛み以上の利得を手にする。政府は、勝者と敗者がお互いの利害得失を分かち合うメカニズム(勝者が敗者に補償するメカニズム)を前もって用意することを通じて、自由貿易に対する世間一般の支持を醸成するべきである。政府が前もって用意する補償メカニズムには、自由貿易に対する支持を醸成する力が備わっていることを示す証拠もあるのだ。 経済学者は、2世紀以上の長きにわたり、自由貿易の利

  • Tom Jacobs 「強力な敵の不安鎮静化効果」

    Tom Jacobs, 〝The Comforting Notion of an All-Powerful Enemy”(Miller-McCune Online, March 8, 2010) 最新の研究によると、我々は、一般的な不安(generalized anxiety)に対する防衛機制(defense mechanism)として、敵の存在に着目して、その敵の力を誇張する(=実際よりも強大な存在として想定する)傾向にある――そうすることを通じて、不安の鎮静化を図る傾向にある――ことが示されている。 我々の社会が抱える多くの問題の背後には敵が控えており、しかもその敵はかなり強大な力を備えた存在である、と想定されることが時にある。「社会問題ならびに不安の源泉としての強力な敵」というモチーフは、多くの人々が抱える一般的な不安が獰猛な敵(ferocious foe)の姿に転化される〔=「我々

    woykiakes
    woykiakes 2010/05/05
    経験的には当たり前っぽいけど、今まで実証はされてなかったのか。
  • Alberto Alesina and Richard Holden 「選挙における曖昧さと過激さ」

    Alberto Alesina and Richard Holden,〝Why do candidates move along the political spectrum?”(September 22, 2008) 理論的な観点からすると、大統領候補者たちは、選挙に勝つつもりであるならば中位投票者を説得しようと試みるはずであり、その試みの過程においては、選挙民に向かって自らの政策方針(platforms)を明瞭な言葉で語るはずである。しかしながら、現実の候補者たちは、しばしば曖昧な言葉で語り、政治的スペクトル上の中心に向かって(=中位投票者の選好に沿うように)自らの政策方針を調整している様子はない。我々は、最近の研究において、いかにして金権政治(money-politics)が候補者たちの関心を政治的スペクトル上の中心(中位投票者)から逸らせることになり、また、候補者たちの政策方針にお

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