日本代表はポゼッションを突き詰めるべきか。それともカウンターに転換すべきか――。 アジアカップの早期敗退を受けて、多くの人の頭をよぎったテーマではないだろうか。 大雑把に言い換えれば、自分たちが主導権を握って戦うか、相手に主導権を渡して戦うか、ということである。 当然、サッカーは二元論で語れるほど単純ではなく、どんなチームでも流れの中でポゼッションとカウンターの両方のシーンが生まれる。どちらも高いレベルでできなければならないのは間違いない。ただ、指標を持っておくことでメッセージがシンプルになり、コンセプトが共有しやすくなるため、一般的に用いられているのだろう。 ポゼッションを突き詰めた日本は、アジアカップで敗れた。 アジアカップにおける日本は、前者だった。 PK戦の末に敗れたUAE戦では支配率が68%を記録し、120分間でシュートを35本も放った。相手を敵陣に押し込み、ペナルティエリアの中