丸善の創業は明治2年。福沢諭吉の門人だった創業者が、登記簿に「丸屋善八」という架空の人名を記載したことから「丸善」の名が生まれた。一方、ジュンク堂書店は日本で初めて、書店内に「座り読み」できるスペースを用意し、会計にPOSシステムを開発・導入するなど先進的経営で知られる。 '15年2月、この両社の合併により生まれたのが丸善ジュンク堂書店。社長はジュンク堂書店の実質的創業者・工藤恭孝氏(65歳)だ。 (くどう・やすたか)'50年兵庫県生まれ。'72年に立命館大学法学部を卒業後、父・工藤淳氏が経営していた書籍取次店のキクヤ図書販売へ入社。'76年にジュンク堂書店の経営者となり、以来現職、売り上げ700億円超の企業を率いる。「丸善」「ジュンク堂」それぞれの特徴を活かしながら、全国に大型書店を展開する 【名を残す】 ジュンク堂の名の由来はユニークです。私の父は書籍の問屋と小さな書店を経営していまし