マララ・ユスフザイさん。1月22日に撮影、4日に公表された。ビデオ声明は、はっきりとした口調だが上唇がやや固い。「日に日に良くなっている」と回復をアピールした=AP 【ロンドン=沢村亙】パキスタンで女性の教育の権利を訴えて武装勢力に頭を撃たれた女子学生マララ・ユスフザイさん(15)が4日、ビデオ声明を公表した。回復を祈る世界中の支援者に感謝の言葉を述べたうえで、「すべての女の子、すべての子供が教育を受けられるように私は尽くしていきたい」と話した。 マララさんの肉声が伝えられるのは昨年10月の銃撃事件以来初めて。2日に英バーミンガムの病院で頭蓋骨(ずがいこつ)を修復する手術をしたが、ビデオはそれ以前に収録された。 マララさんはしっかりした英語で「みなさんが私のために祈ってくれたおかげで神様が私に新しい命を授けて下さった」と述べた。ウルドゥー語と、出身民族の言葉であるパシュトゥー語でも声
3日、英国中部バーミンガムの病院から退院し、手を振るマララ・ユスフザイさん。病院提供=AFP時事 【ロンドン=沢村亙】パキスタンで昨年10月、女性の教育の権利を訴えて武装勢力に頭を撃たれ、英国バーミンガムの病院で治療を受けていた女子学生マララ・ユスフザイさん(15)が3日、退院した。当面は英国内で療養を続ける。 病院当局によるとマララさんはこの数週間は時折、病院を出て家族と過ごせるまでに回復。1月下旬か2月に損傷した頭蓋(ずがい)部分を修復する再手術を受けるという。 パキスタン政府はこのほどマララさんの父親をバーミンガムのパキスタン総領事館員として採用。長期療養に備えたサポート態勢を敷いた。 関連記事武装勢力に銃撃された少女、意識回復「支援に感謝」(10/20)武装勢力銃撃の少女、英国に パキスタン 意識戻らず(10/15)〈ロイター〉タリバンに銃撃され重傷の少女、パキスタンから英国
パキスタンで10月9日、14歳の少女が頭部に銃撃を受けて重傷を負う事件が起きた。被害者のマララ・ユサフザイは、勇気あるタリバン批判で世界に知られていた。その知名度ゆえに、大きな代償を払うことになってしまった。 マララは彼女の父親と並んで、女子教育の必要性を世界に向けて熱心に訴えていた。彼女たちが暮らすのはパキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州のスワト渓谷。政府の掃討作戦にもかかわらず、イスラム武装勢力タリバンが抑圧的な存在感を保ち続けている。そうした地域においては、ユサフザイ父子の評判は自らを危険にさらすものでしかなかった。 マララはスクールバスに乗って学校から帰ろうとするところを、あごひげを生やした男に襲撃された。「パキスタン・タリバン運動(TTP)」が犯行声明を出しており、彼女は重体のままペシャワルの病院に入院している。 TTPの報道官アフサヌッラー・アフサンは、「これは新たな『反
印刷 写真をチェックする林典子さん=東京都内 理不尽な理由で男から硫酸をかけられ、一生残る傷を顔や体に負ったパキスタンの女性たちの写真展が11月、東京・新宿で開かれる。苦しみながらも力強く生きる彼女たちの生活に、日本人の女性写真家が向き合った。 東京都世田谷区の写真家、林典子さん(27)は昨年夏、パキスタンに2カ月半滞在。硫酸をかけられた女性たちが暮らすシェルターや家庭で、彼女たちと日常を共にしながら撮った。 パキスタンやインド、アフガニスタンなどでは近年、若い女性が硫酸をかけられる被害が増えている。農薬や洗剤の原料に使われる硫酸を容易に手に入れられることが影響しているが、きっかけは「求婚を断った」「暴行されそうになって拒んだ」などといった一方的なものが多い。夫のDV(家庭内暴力)の延長の場合もある。被害者は顔に大きな傷が残り、失明の危険性も高いが、女性蔑視の風潮が強い国では、告発を
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