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ブックマーク / kashino.exblog.jp (11)

  • Tim Harford "Adapt"が面白すぎる | wrong, rogue and log

    今、元経済学者でPop-Ecoの作家である、Tim Harfordの新しい"Adapt"を読んでいる。これはトンデモナく面白いし、役に立つ。 Amazon.com: Adapt: Why Success Always Starts with Failure Tim Harford: Books http://amzn.to/mM8QEI HarfordはこのにおいてMalcom Gladwell風のアネクドートをたくさんだしているのだが、そのアネクドートの選択が絶妙で、しかもそこから引き出される教訓が"The aftermath"の状況下にある僕らの心にとても刺さると思った。確かに、一つ一つの教訓は過去にどこかで誰かが言っていることだが、それらの材料を、経済学者として活躍した著者が論理的に説明し、説得力のあるストーリーテリングをするので、頭に固着しやすいところがこのの価値だろう。

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  • 実践! Rで学ぶ統計解析の基礎 | wrong, rogue and log

    告知です。@ITのCoding Edigeというフォーラムにて「実践! Rで学ぶ統計解析の基礎」という連載を始めました。第一回は「Rは統計解析のブッシュナイフだ」と題して、連載の仁義を切ることとRを用いたカイ二乗検定の導入を書きました。 第1回 Rは統計解析のブッシュナイフだ http://www.atmarkit.co.jp/fcoding/articles/stat/01/stat01a.html この連載では、実務者が公知になっているデータ(「オープンデータ」と連載では呼んでいます)を利用して、手でRを動かしながら統計解析を実践するように企画しました。そして、読者がそのことによって、統計的なリテラシーを喚起されたり、統計的な認知モデルを頭に描いたりできるといいな、と思っています。対象読者は、統計解析や統計学をきちんと学習する機会が得られなかったけれど、それを知りたいと望む全ての人で、

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  • 37SignalsのReworkに刮目 | wrong, rogue and log

    最近とても腹に落ちることがあった。それは37Signalsが書いたReworkを読んでだ。 http://37signals.com/rework/ 37Signalsは、スモールビジネス向けのコラボレーションASPツールをプロダクトに持ち、開発者にRuby On Railsのクリエイターがいることで有名な会社で、小さいけれど価値のあるエンタープライズとして僕らの業界ではとても有名だ。 このは、37Signalsが、ベンチャーキャピタルなどの他人資を受けずに10年かけてゆっくり成長し、非常に意識の高い会社文化を醸成し、高収益を上げるビジネスを構築するようになった秘訣を書いたである。このを読んでわかるのは、この会社の存在自体が徹底的にシリコンバレー的ベンチャー企業像を否定していることであり、その主張はとても痛快かつタメになるということだった。例えば、 他人からお金を出資してもらうのは

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  • インフルエンザのアウトブレイク情報で煽られないために | wrong, rogue and log

    豚インフルエンザ(H1N1 Swine Influenza Virus)でマスコミを中心に俄に大騒ぎの様相を呈しているが、それに煽られないようにしよう。なにせ何ヶ月もまえからエジプトやインドネシア、中国で鳥インフルエンザ(H5N1 Avian Influenza Virus)が問題になっていたのだが、日のマスコミはほとんど報道しなかったのだから。煽りネタがきたからただ煽るだけなのだ。 煽られないためには正確な情報が必要だ。マスメディアやTwitterなんかを見ていては質を見失う。これを避けるには、是非とも次のProMEDサイトにて一次情報に近い正確な情報に当たる必要がある。 http://promedmail.org/ Google Mapを利用して被害があった場所をマップする個人も出ていてTwitterなどで評判になっているけれど、やはりこれもきちんとしたProMED発表のものに触れ

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  • Bill Gates released another bug in TED2009 | wrong, rogue and log

    Bill Gatesがまた新たな「バグ」をリリースしたのだ。いやソフトウェアについてのことではなく、これは文字通りに。TED2009の講演での出来事である。 Bill Gatesが、The Bill & Melinda Gates Foundationを通じて、ものすごい勢いと資金でこの地球上からマラリアを撲滅しようとしていることは周知のことである。そのGatesがTED2009に登壇し、未だに発展途上国の子供達の三大死因の一つになっているマラリアを撲滅することの重要性と、その活動に多くの人が関わるべきであることを訴えたのだ。その上で、感染はしていないマラリア蚊数匹を会場に放ったのだ。そして "Not only poor people should experience this." と言って、会場の人々の興味を強く引きつけたのだ。単にワクチンや蚊帳を提供することだけでなく、マラリアも蚊も

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  • ディナーの味とブロガーのアジについて | wrong, rogue and log

    先週、今週と、親しくしている優秀な30代の友人達と、夕を一緒にして歓談する機会が何回かあった。彼らは賢いし、キチンとしたビジネスマンでかつファミリーマンであるというような、日人として非常に正しく優秀な人たちだ。近況のやりとりや、業界話や、気の置けない雑談を楽しんでとても良かった。 しかし、ビックリしたのはどの友人も揃いも揃ってアルファブロガーのikedanobuo氏の根拠のないアジテーションを素のまま受け取る傾向にあるのだ。もちろんほとんどがIT系や技術系や理科系の人間で、社会学、経済学は疎いほうであるのは言うまでもない。でも、どの友人も優秀な人たちで、自分の専門について同様の主張を受け取ればすぐにオカシイと思うのに、自分とは違った分野だからなのか、根拠を確かめずにアジられた主張だけを受け取るとは。これにはヒジョーにうすら寒い印象を受けた。どうも組織の中核にいる中堅は、あの"statu

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  • Rethinking Capital Regulation | wrong, rogue and log

    Rethinking Capital Regulation サブプライム問題を引き金に起きたUS金融危機であるが,その原因と帰結そして将来の予防の方針を明確かつロジカルに示したペーパーである.これを読めば,現在のUS金融危機について日経済学者やアナリストがしたり顔で解説することなんて間違っていることがわかるし,日の経済新聞や経済雑誌なんて一切読む必要がない.また,今のPaulson財務長官が米国議会に諮っている救済案が如何に間違っているかを理解できる. 著者はこの問題を語るにまさにその人アリというKashyap, Rajan, Steinである.今年2008年のKansas City連銀のJackson Hole Symposiumにおける政策提言である. このペーパーによれば,危機の原因はプリンシパルーエージェント問題に関連した次の二つのインセンティブ構造が絡んだことにあるそうだ.

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  • The Great Global Warming Swindle -part2- | wrong, rogue and log

    [前回からの続き] そもそもIPCCの成立過程自体,非常に政治的である.サッチャー政権がエネルギーの戦略的確保のために,電力を石油から原子力に移行させる政治的説得材料として人為由来のCO2による温暖化神話を作るように集めた研究団体が母体となっている.そして,科学研究の助成金も人為由来のCO2による温暖化を研究する研究者に恣意的に配分し,温暖化は太陽活動の自然原因によるとする研究者をネグる方向に向けられたそうだ.そして,研究費というインセンティブのために,研究者は人為由来CO2が温暖化の原因であることを証明する研究を多く行い,そのためにそのような研究成果が多く出るようにになったと,番組では示唆している. また,地球温暖化問題の研究的側面については,とにかく研究のインセンティブ構造が歪んでいる.かなり前から,気候周辺系の科学分野では,地球温暖化問題に関する研究でないと,グラントが獲得しにくい.

  • The Great Global Warming Swindle -part1- | wrong, rogue and log

    UKのChannel 4が昨年5月に放映した話題の以下の番組をDVDで観てみた. The Great Global Warming Swindle やっぱりというか,自分が見聞してきたこと(僕は,地球温暖化説の父であるJim HansenのNASAにおける直属の部下だった先生の弟子になる)と,全く矛盾なかったので,そうなんだろうな感があった.人為由来CO2の温室効果ガスとしてのメカニズムが過大評価されているとか,温度上昇が先行しCO2濃度がそれに追随するから温度が上がってCO2濃度が上がったのが正しくCO2濃度が上がって温度が上がったのは正しくないとか,1940年から1970年の温度下降と人為由来のCO2濃度の逆相関だとか,地表による観測と反対の観測結果を氷床コアも気球による観測も衛星による観測も与えていて温暖化の事実は観測されず,特に上空10kmの温室効果がいちばん効くところの温度上昇が

  • 投資回収率の良い本を探すヒューリティクス | wrong, rogue and log

    若い人に対しての対する探索方法についてのブルシットを述べてみたい。世の中には、旧来からの新聞書評に加えてブログ書評も隆盛で、コストなしに書評を手に入れることができる昨今である。しかし、なかなかいいには巡り会わないという意見が多いのだ それというのも、新聞書評に参加する人々は、自分たちも別のの著者であるために、他人のにケチをつけるというインセンティブが起きにくい。だから、往々にして内輪で褒め合う著者コミュニティの醸成になりがちだ。罵倒している新聞書評なんて見たことがないのはそのためだ。その意味で構造的なバイアスがかかりまくりなのだ。 またブログ書評についていえば、全くスゴく無いをスゴと呼んで煽ったり、アルファブロガーが献されまくって出版社のチョウチン書評家になったりと、日のブログ界隈における書評はバイアスがかかりまくりだからしょうがない。まあ、ブログというメディアはそういった

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  • The Black Swan | wrong, rogue and log

    The Black Swan: The Impact of the Highly Improbable 予想不可能だが、一度起きるとそのインパクトが強大で、起きた原因を後知恵解釈しかできない事象を"Black Swan"と名付けて、そのBlack Swanの例示と、Black Swanに対処できないアカデミックと経済界のセレブを揶揄しているである。著者は哲学読書趣味なので、書籍全体が衒学的なレトリックに満ちている。 これは、賛否の分かれるであり、僕の評価は、読み始めた頃は賛だったが、読み終わった今は否である。 まず賛なところは次の通り。 俗物成功哲学への批判 「となりの金持ち」などのたぐいの、「金持ちになるには一生懸命、前向きに」とか「一円を大切に」とか、「感謝の気持ちを大切に」等の俗物成功哲学を批判し、成功者になったのは単なる確率事象でラッキーだったにほかならないということを指摘し

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